危ない歓楽街から「チャイナタウン」へと変貌
「西川口」駅は、埼玉県川口市に位置する、JR京浜東北線の駅です。1日の乗車人数は6万人弱。近年は増加傾向にあります。
そもそも川口の地名の由来は、旧入間川(現在の荒川)の河口に臨んでいたからといわれています。『義経記』には1180年、源義経が奥州から鎌倉に向かう途中、武蔵国足立郡小川口で兵をあらためたと記されています。
川口市は江戸時代に日光街道が整備され、日光社参に伴う休憩所が設けられたり、舟運・陸上交通の整備に伴って鋳物産業が盛んになったりと発展してきました。一方、西川口のある並木地区は、1644年(正保元年)、横曽根村・並木地区が発祥となり、稲作や紙漉(かみすき)業が発展、江戸向けの浅草紙(再生紙)を生産していたといいます。
そんな「西川口」といえば、「西川口チャイナタウン」。近年爆発的に中国人が増え、「川口人民共和国」などと称されることもあり、ここが日本であることを忘れてしまうほどです。ここ西川口や池袋北口は、横浜や神戸、長崎の人気観光地である「中華街」とは区別し、「チャイナタウン」といわれることが多いようです。
もともと「西川口」周辺には風俗店が多く、一時は200を超えるの店舗が並んでいました。さらに駅東口からは「川口オートレース場」への無料バスが出るなど、ギャンブラーが集まる街としても有名で、決して良いイメージがある街ではありませんでした。しかし2000年代初頭の取り締まり強化により、風俗店が減少。それに代わって急増したのが、中国料理の飲食店だったのです。
いまや「西川口」駅周辺は、本場の四川料理や香港飲茶のほか、東北料理や蘭州料理、ウイグル料理など、本国でも珍しい中国料理に舌鼓が打てる街として、遠方からもファンが訪れています。
一方で、ゴミ出しのルールが守られない、平気で街にポイ捨てをするなど、外国人コミュニティと日本人居住者との間で問題も起こっています。それに伴い、やはり治安を不安視する動きもありましたが、ゴミ拾い運動を繰り広げるなど、徐々にではありますが、解決の方向に向かっているようです。
そんな「西川口」駅は、東口も西口も駅の規模以上に飲食店が集積する繁華街です。特に夜はにぎやかさが増します。西口には(一時より数は減ったとはいえ)、夜の飲食店や風俗店が集積。「ギラギラ感」はまだまだ健在のようです。
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