(※写真はイメージです/PIXTA)

この10年ほどで、日本の不動産価格は大きく上昇しました。特にマンション価格は全国的に上昇し、都市部では高騰が続いています。その背景には、長期にわたる低金利政策や金融機関の融資拡大、相続税対策としての不動産購入、さらには国内外の投資家による転売目的の取引など、複数の要因があると考えられます。一方、日銀のマイナス金利政策解除後は金利環境が変化し、不動産市場にも影響が及び始めています。不動産価格上昇の背景を振り返るとともに、今後の市場を考えるうえで押さえておきたいポイントを解説します。

 

国外投資家だけで価格上昇を説明することはできない

また、国外投資家による投資によって不動産価格が上昇したとの見方がありますが、国土交通省の調査(図表7)によれば東京都においては3.0%程度です。

 

ただし、国外住所で判別しているため「見た目は国内法人(実質的な株主は国外投資家)」のケースも多くあるものと思われ、必ずしも実態を反映していない可能性もあります。

 

したがって、国外投資家による不動産価格の上昇は一部あるものの、国内投資家による影響もかなり大きいといえるでしょう。

 

出所:国土交通省
[図表7]国外に住所がある者による新築マンションの取得割合 出所:国土交通省

金利上昇で不動産市場の潮目は変わるのか

不動産価格が上昇した理由として「低い金利」「相続対策」「転売目的の投資家」を要因としてあげました。これらが重畳的に関連していた結果であると考えられます。この3つのうち他の2つに関連するものは「金利」です。相続対策は基本的には長期保有となることから転売目的とは異なる考え方です。

 

冒頭で説明した通り長らく低金利の時代が続いており、不動産市場においては良好な時期であったと考えられます。しかし、2024年3月に日銀がマイナス金利を解除してから潮目に変化が生じました。金利の上昇は、住宅ローンやアパートローンなどの不動産関連融資にとっては向かい風となります。不動産の購入にあたっては、そのほとんどでローンを調達します。今までローンによって購入できていた層が金利上昇に反比例して減少しています。

 

近時においては、供給が多かった場所や立地面で劣っているマンションの在庫(売りに出している不動産)が増加しており、大幅に価格を落とさないと成約しないというケースが増加しているようです。

 

先述した通り戸建てなどと異なりマンションについては急速に上昇をしたことから、その反動にも留意が必要でしょう。税制改正についても同様です。年々、相続対策にとっては対して厳しいルール改正がなされているため、税制改正に対応した対策が必要となっています。

 

 

小俣 年穂
ティー・コンサル株式会社 代表取締役
不動産鑑定士
ファイナンシャル・プランニング技能士 1級
宅地建物取引士

 

【関連記事】

■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

 

 

 

 

【注目のセミナー情報】​​​

【Bar投資「お酒の美術館」】10月31日(土)
飲食業界未経験からBarオーナーに!
利回り年40%も狙える仕組みを解説

 

【大阪・民泊運営】10月31日(土)
「カジノ特需×規制強化」で参入チャンス到来か?
実質利回り15%以上を目指す仕組み

 

【資産形成】11月5日(木)
富裕層のための「資産防衛と運用」
相続を見据えた「資産の守り方・育て方」のコツ

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧