長く続いた超低金利時代が終わり、日本でも金利が上昇する局面に入りました。不動産投資は、ローンを活用して資産を拡大できる点が大きな魅力ですが、金利が上昇すると収益性や資金繰り、不動産価格にまで影響が及びます。一方で、不動産は相続対策として活用されることも多く、税制改正によってその考え方も変化しています。今回は、不動産投資に欠かせない「レバレッジ効果」の仕組みから、相続対策としての活用法、金利上昇が不動産市場にもたらす影響までを、具体例を交えながらわかりやすく解説します。
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「金利が上がる」と不動産投資はどう変わるのか
不動産投資において不動産とローンは車の両輪の関係です。すべて自己資金で不動産を購入するケースは少なく、多くの投資家はローンを調達のうえ購入します。
ローン調達の目的として主要な理由は、「1.レバレッジ効果を得ること」「2.相続対策として借入をおこなうこと」の大きく2つあります。
それぞれについて以下で説明をおこないます。
少ない自己資金で収益力を高める「レバレッジ効果」とは
レバレッジ効果とは「テコの原理」のことを言います。不動産投資においては、借入を組み合わせることで少ない自己資金で不動産を購入し、収益力を高めることを目的としています。
具体的に検討するための前提条件として不動産価格1億円(仲介手数料、登録免許税、不動産取得税などの諸経費は考慮外とする)、年間の家賃収入700万円、不動産に関する経費(維持管理費、水道光熱費、火災保険や地震保険などの損害保険、不動産管理会社へ支払う報酬、修繕費用、固定資産税、都市計画税などの公租公課)が2百万円であるとします。
年間家賃収入から年間不動産経費を引いたものを不動産純収益、あるいは不動産投資においてはNOI(Net Operating Income)※1と言います。
※1 「NOI」読み方:エヌオーアイ
使い方:NOI利回りは何パーセントか、この不動産のNOIはいくらか、など
ティー・コンサル株式会社
代表取締役
不動産鑑定士
1級ファイナンシャルプランニング技能士
1978年東京都出身。中央大学経済学部卒。
大学卒業後、不動産鑑定業者にて鑑定業務、不動産ファンドビジネスに従事。その後、金融の視点から不動産の価格形成を理解するため銀行(三井住友銀行)へ転職。融資業務、与信管理業務、アセットマネジメント業務(出向先にて)に従事したのち、個人富裕層向けコンサルティング業務に従事。アパートローン融資、資金運用、税金対策、遺言作成など承継対策業務を幅広く経験。その後、横浜銀行に転じ本部所属のうえ担当地区内のコンサルティング能力向上、富裕層取引の拡大などで貢献し頭取表彰も受賞。2022年にティー・コンサル株式会社を創業。金融に精通した不動産専門家として、多くの資産家(地主・経営者)や専門家(弁護士・税理士)からの相談を受けオーダーメイド型の問題解決を行っている。また、不動産鑑定士として銀行、税理士、上場企業などから依頼を受け不動産評価にも取り組んでいる。
著者プロフィール詳細
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連載「金利上昇時代の不動産投資」――これから知っておくべき新常識