同じ不動産購入のための融資でも、「住宅ローン」と「アパートローン」では金利も審査の考え方もまったく異なる。住宅ローンが低金利かつ短期間で承認される一方、アパートローンは事業性融資として「収支」と「担保評価」という二つの物差しで厳しく審査される。両者の違いの背景と、アパートローン特有の担保評価の仕組みを、具体的な計算例とともに解説する。
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住宅ローンとアパートローン、共通点と大きな違い
住宅ローンとアパートローンの共通点は不動産の購入資金に対する融資である点です。いずれも土地・建物という不動産そのものを担保とする点、また借入期間が数十年単位に及ぶ長期融資である点も共通しています。
一方で、その内容は大きく異なります。最も大きな違いは資金使途です。住宅ローンは借入人自身が居住するための不動産取得を目的とするのに対し、アパートローンは第三者に貸し出して家賃収入を得る、いわば「事業」のための資金調達です。
この使途の違いは、金利水準や審査の仕組みにも直結します。住宅ローンは生活基盤の取得という性質上、政策的にも低金利かつ迅速な審査が図られている一方、アパートローンは事業性融資として、物件から得られる収益力(収支)や、返済が滞った場合の担保価値(保全)といった、より踏み込んだ審査が行われます。
以下、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
ティー・コンサル株式会社
代表取締役
不動産鑑定士
1級ファイナンシャルプランニング技能士
1978年東京都出身。中央大学経済学部卒。
大学卒業後、不動産鑑定業者にて鑑定業務、不動産ファンドビジネスに従事。その後、金融の視点から不動産の価格形成を理解するため銀行(三井住友銀行)へ転職。融資業務、与信管理業務、アセットマネジメント業務(出向先にて)に従事したのち、個人富裕層向けコンサルティング業務に従事。アパートローン融資、資金運用、税金対策、遺言作成など承継対策業務を幅広く経験。その後、横浜銀行に転じ本部所属のうえ担当地区内のコンサルティング能力向上、富裕層取引の拡大などで貢献し頭取表彰も受賞。2022年にティー・コンサル株式会社を創業。金融に精通した不動産専門家として、多くの資産家(地主・経営者)や専門家(弁護士・税理士)からの相談を受けオーダーメイド型の問題解決を行っている。また、不動産鑑定士として銀行、税理士、上場企業などから依頼を受け不動産評価にも取り組んでいる。
著者プロフィール詳細
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連載「金利上昇時代の不動産投資」――これから知っておくべき新常識