2026年末までは一定の国外源泉所得を免税に
もっとも、国外源泉所得のすべてが直ちに課税されるわけではありません。
2026年12月31日までの期間は、源泉地国で課税対象となっているなど、課税当局が定める要件に該当する国外源泉所得については、免税とされています。
つまり、2022年1月から国外源泉所得を課税対象とする制度へ変更されたものの、一定の要件を満たす所得については、経過的な免税措置が設けられているということです。
香港型からシンガポール型へ――マレーシア税制の転換
マレーシアは、2011年末まで、居住者に対して国内源泉所得のみを課税する香港と同様の税制を採用していました。
しかし、2022年1月以降は、税制改正によって、国内で受領された国外源泉所得についても課税対象とする制度へと変更されました。
この点では、国外源泉所得について一定の場合に課税するシンガポールと同様の方式に改正されたといえます。
マレーシアの税制を理解するうえでは、英国の影響を受けた制度的な背景だけでなく、近年の国外源泉所得に対する課税の見直しにも注目する必要があります。また、ラブアン島のように、国内の一般的な税制とは異なる取り扱いが設けられている地域もあります。
こうした制度の違いを踏まえることが、マレーシアの国際課税を理解するうえで重要となります。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
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