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1960年代から1970年代にかけての米国の政治・経済情勢
米国で給付付き税額控除が導入された背景を理解するには、1960年代から1970年代にかけての政治・経済情勢を振り返る必要があります。
この時期の米国では、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォードの各政権が続きました。外交面ではベトナム戦争が長期化し、国内では貧困問題や人種差別の解消、社会保障制度の見直しが大きな政策課題となっていました。
1963年にケネディ大統領が暗殺されると、副大統領であったジョンソンが後任に就任しました。ジョンソン政権下では、1964年8月にトンキン湾事件(1964年8月、ベトナム北部のトンキン湾で、米国の駆逐艦が北ベトナム軍から攻撃を受けたと報告された事件)が発生し、1965年2月には北爆が開始されました。同年3月には米海兵隊が地上部隊として投入され、ベトナム戦争への米国の関与は本格化していきます。
ベトナム戦争は長期化し、米国の財政に大きな負担をもたらしました。1971年8月15日、ニクソン大統領はドルと金の交換停止などを発表しました。いわゆるニクソン・ショックです。これによって、ドルを基軸とする国際通貨制度は大きく動揺しました。
一方、国内では1950年代後半から1960年代にかけて、黒人の基本的人権を求める公民権運動が活発化していました。ケネディは人種差別の撤廃に取り組む姿勢を明確にし、公民権法の制定を推進しました。同法は、後任のジョンソン大統領が1964年7月2日に署名したことで成立しました。
ジョンソンは外交面ではベトナム戦争の収束を果たせませんでしたが、国内政策では貧困撲滅を掲げる「偉大な社会(Great Society)」政策を推進しました。医療制度の拡充や失業者への支援、職業訓練などを進め、社会的・経済的な格差の是正を目指したのです。
このように、1960年代の米国では、ベトナム戦争への対応と並行して、国内の貧困問題や雇用問題への対策が重要な課題となっていました。
