ホルムズ海峡は世界のエネルギー輸送の「弱み」になり得る
ホルムズ海峡の重要性は、その地理的な位置にあります。
ペルシャ湾岸には、世界のエネルギー供給を支える主要な産油・産ガス国が集中しています。そして、それらの国々から原油や天然ガスを海外へ輸送する際の重要な出口となるのがホルムズ海峡です。
つまり、海峡の航行が大きく制限されれば、特定の国だけでなく、世界のエネルギー市場や国際物流にも影響が及ぶ可能性があります。
この意味で、ホルムズ海峡をめぐる問題は、単なる沿岸国同士の領海問題ではありません。国際的な物流の要衝を押さえた国が、海上交通というインフラに対してどこまで影響力を行使できるのかという問題でもあります。
言い換えれば、イランはホルムズ海峡という地理的な要衝を通じて、国際的な物流やエネルギー供給の「弱み」を握る立場にあるともいえます。
日本とオマーンにとっても重要な「海のルール」
ホルムズ海峡の問題は、日本にとっても決して遠い話ではありません。
日本は原油などのエネルギー資源の多くを海外から輸入しています。そのため、中東から日本へ向かう海上輸送路の安全は、日本のエネルギー安全保障や経済活動に直結します。
一方、オマーンはUNCLOSの締約国です。日本とオマーンとの関係においては、UNCLOSが海洋における航行の自由やシーレーンの安全確保を考えるうえで、重要な共通の法的基盤となります。
もちろん、UNCLOSだけですべての安全保障上の問題を解決できるわけではありません。しかし、国家間で海洋に関する権利や義務を議論する際、共通のルールが存在することには大きな意味があります。
