ワクチン接種と5類移行
感染拡大が続くなか、2021年5月からは高齢者を対象とした新型コロナワクチンの接種が始まりました。その後、医療従事者や高齢者以外の世代へと対象が順次拡大され、多くの自治体では大規模接種会場が設けられました。
当時は接種予約が取りにくい状況が続き、自治体のコールセンターには問い合わせが殺到しました。また、接種会場には長い行列ができるなど、ワクチン接種そのものが社会的な出来事となりました。一方で、副反応や追加接種の必要性などを巡って活発な議論が行われたことも、この時代を特徴づける出来事の一つです。
そして、2023年5月には、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、それまでの「2類相当」から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」へ移行しました。これに伴い、外出や営業に関する法的な制限は大幅に緩和され、人々の生活は少しずつコロナ前の日常を取り戻していきました。
コロナ禍が変えた働き方と暮らし
新型コロナの影響は、医療や経済だけにとどまりませんでした。私たちの働き方や暮らし方も大きく変化しました。
その象徴ともいえるのが、リモートワークの急速な普及です。それまで一部の企業に限られていた在宅勤務は、多くの企業で導入され、オンライン会議やウェブ商談が日常の風景となりました。通勤を前提としていた働き方が見直され、「会社に出社しなければ仕事はできない」という従来の常識は大きく変わりました。
また、行政手続きや教育現場でもオンライン化が進みました。各種申請や会議、授業などでデジタル技術の活用が一気に広がり、社会全体のデジタル化を後押しする契機となりました。さらに、非接触を意識した生活様式の広がりによって、キャッシュレス決済やネット通販の利用も一段と定着しました。
衛生面に対する意識が高まったことも、この時代が残した大きな変化です。手洗いや手指消毒、換気といった感染対策は、多くの人の生活習慣として根付きました。
