新NISAの裏で進む「金融所得課税」強化…富裕層を狙い撃つ、令和8年度税制改正〈ミニマムタックス〉の最新ルール【税理士が解説】

新NISAの裏で進む「金融所得課税」強化…富裕層を狙い撃つ、令和8年度税制改正〈ミニマムタックス〉の最新ルール【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

日経平均が最高値を更新するなか、投資で利益を得る人が増えています。その一方で、こうした利益を上げた人を狙い撃ちにするかのように、金融所得への課税強化が進んでいます。とりわけ「ミニマムタックス」の導入と基準の厳格化により、超富裕層だけでなく、M&Aで会社を売却する中小企業の経営者までもが、突然多額の税負担を強いられるリスクがあります。本記事では、税理士法人グランサーズ共同代表の黒瀧泰介氏が、富裕層を狙い撃ちする「ミニマムタックス」のルールとその対策について解説します。

NISA・退職金・税制優遇…資産を守るための「3つの防衛策」

この増税リスクから資産を守るため、経営者が取り得る対策は主に下記の3つです。

 

1.NISA枠を最大限活用する

NISAで得た売却益や配当は現状、ミニマムタックスの基準所得金額の対象外です。したがって、1,800万円の枠を優先して使い切ることが確実な防衛策となります。

 

2.会社売却時の「退職金」の活用

会社を売るときや後継者に引き継ぐ際に株式の売却益として受け取ると、ミニマムタックスの対象となるリスクがありますが、「退職金」として受け取るスキームを組めば、手元に多くの資金を残せる可能性が高まります。

 

退職金には退職所得控除という大きな控除が適用され、さらに残額を半分にして税金を計算する優遇措置があるため、ミニマムタックスの影響を限定的に抑えることができます。

 

3.「法人版事業承継税制」の活用

「法人版事業承継税制」は、後継者へ非上場株式を贈与する際の贈与税を猶予・免除する制度です。この制度には現在特例措置があり、これを使えば厳しい要件が免除された状態で100%の猶予を受けられます。

 

ただし、この特例を利用するには2027年9月30日までに申請を行い、同年12月31日までに実際の贈与を完了させる必要があります。

 

ここまでみてきたように、ミニマムタックスはM&Aや事業承継を検討している経営者にとっても他人事ではありません。自身の会社の状況を俯瞰し、手取りを最大化するための対策を早期にとっていくことが求められます。

 

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黒瀧 泰介

税理士法人グランサーズ共同代表/公認会計士・税理士

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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