(※画像はイメージです/PIXTA)

高齢夫婦にとって、子や孫の帰省は何よりの楽しみです。しかし、その微笑ましい一家団欒の裏で、「相続税対策」を口実にした実家の名義変更(生前贈与)を迫られるトラブルが、弁護士や司法書士の相談現場で目立っています。今回紹介する70代夫婦は、夏休みに帰省したきた長男の「良かれと思って提案した節税対策」に違和感を抱きました。そして、専門家に相談したことで発覚した、“優しすぎる提案”の正体とは? 現代における実家依存の実態と、親世代が資産を守るための現実的な防衛策について解説します。*本記事は、弁護士・司法書士の相談で見られる事例を基に、個人が特定できないよう再構成しています。

なぜ「名義と実印は死ぬまで渡さない」ことが重要なのか

事実を知ったAさん夫婦は、息子のCさんからの謝罪を受け入れたものの、無断名義変更などのリスクを防ぐため、司法書士を通じ「名義変更には一切応じない」旨の通告書を送付しました。Cさんは実家との連絡を絶ち、自ら債務整理の手続きに入ったそうです。

 

「我が子を疑うのは悲しいことです。孫と会えなくなるのも寂しいことです。しかし、愛情を利用して、親の家を奪おうとする行為は許せません」(Aさん)

 

不動産の名義と実印については「生きている間は自分で管理する」と言う明確なルールを持つことが、結果的に家族全体を守ることにつながります。

 

もし子どもから名義変更や資産活用などの提案を受けたら、その場で判断せず、親自身が選んだ第三者の専門家に必ず相談することが重要です。どうしても生前から資産承継や将来の認知症対策を行いたい場合は、安易な生前贈与ではなく、「遺言」や「家族信託」といった親の居住権と所有権を確実に保護できる法的な仕組みを活用すべきでしょう。

 

この明確な境界線と正しい選択こそが、老後の住まいと生活を守る、現実的な防衛策となります。

 

THE GOLD ONLINE編集部

 

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