「親心」につけ込み、合法的な手続きを装う名義奪取の罠
「Dくん(孫/6歳)のためにも、実家をしっかり守っていきたい」
そう語るCさんの熱意に押され、Aさんは「息子の言うとおりにしておいた方がいいのかもしれない」と、権利証(登記識別情報)や実印を渡しかけていました。
しかし、妻のBさんは「なにかがおかしい」と思い、スマートフォンで詳しく調べてみることにしました。
「息子は『費用は俺が持つから』と言い張るのですが、ネットで調べてみると、名義変更には登録免許税や不動産取得税などで数十万円はかかることがわかりました。お金を払ってまで、なぜそこまで急いで実家の名義を変えたがるのか、……最初はそれも私たちのためなのかな、そのほうが得なのかな、とも思ったのですが、さらに調べてみると、そもそもうちの資産では相続税なんてかからないことがわかって、不信感が芽生えました」(Bさん)
このことをCさんに聞いてみると、言葉を濁し、部屋に書類を残したまま逃げるように外出してしまいました。胸騒ぎがしたBさんは、地元の司法書士事務所へ相談に駆け込みました。
