リーマン・ショック後の「定額給付金」――麻生内閣が主導した2兆円給付
2007年頃、米国の低所得者向けサブプライムローンが不良債権化し、2008年9月15日にリーマン・ブラザースが経営破綻したことで、世界的な金融危機が生じました。当時、日本は福田康夫内閣(2007年9月26日-2008年9月24日)でしたが、同社の経営破綻の時期に麻生内閣(2008年9月24日-2009年9月16日)に代わりました。
麻生内閣は、福田内閣で企画されていた定額給付金を2008年度補正予算により、2009年3月(以下「09年給付」といいます)に、2兆円規模の景気対策として実施しました。給付の対象は、日本に住民票のある個人および外国人登録のある外国人で、1人12000円、18歳以下と65歳以上は2万円とされ、総額は2兆円でした。
コロナ禍の一律10万円「特別定額給付金」――「貯金が増えた」発言の波紋
この給付金は、新型コロナウイルス感染症拡大による家計への打撃を緩和することを目的として、2020年に実施されたものです(以下「20年給付」といいます)。当時は、安倍晋三内閣(第4次安倍改造内閣)でした。
20年給付は、2020年4月27日現在、日本に住民登録のある個人および在留外国人が対象者です。給付額は1人10万円で、世帯ごとに世帯主の口座に振り込まれる方式でした。
この効果について、麻生副総理兼財務相は、2020年10月24日、福岡市で開いた自身の政治資金パーティーで、20年給付について「(個人の)現金がなくなって大変だということで実施した。当然、貯金は減ると思ったらとんでもない。その分だけ貯金は増えた」と述べています。
問題は、給付の対象者に高額所得者も含まれることから、これを除外すべきとする意見もありましたが、個々の所得把握に多くの事務量を要することから、実際に作業を担当する地方自治体関係者からの反発もありました。
