ダメなものはダメと指摘しないといけない
企業がハラスメント対策をしているのに、ハラスメントの問題はなぜなくならないのか―。企業の人材育成・組織開発を行う株式会社Momentor代表の坂井風太氏は、ハラスメントが起こりやすい企業の傾向として「性善説経営」を挙げます。
「みんな大人なんだし言わなくてもわかるよね、という前提があると、丁寧なコミュニケーションをとる人とぶっきらぼうなコミュニケーションをとる人に二極化する傾向があります。丁寧なコミュニケーションをとる人はぶっきらぼうなコミュニケーションをとる人を注意できないので、ぶっきらぼうな人の勢力がどんどん拡大していく。その結果、丁寧な人から会社を去っていくというケースがよく見られます。性善説経営はあいまいさや悪を放置しているのと同じことなので、ダメなものはダメと言わないといけない。でも、摩擦が起きるのが嫌だからみんな避けてしまうのでしょうね」
では、ダメなものはダメと言える環境をつくるためにはどうすればよいのでしょうか。坂井氏は次のように続けます。
「性善説経営はあいまいさや悪を放置しているのと同じことなので、ダメなものはダメと言わないといけない。でも、摩擦が起きるのが嫌だからみんな避けてしまうのでしょうね」
では、ダメなものはダメと言える環境をつくるためにはどうすればよいのでしょうか。坂井氏は次のように続けます。
「良くも悪くも、ルールに反した人をきちんと処罰することが大事だと思います。たとえば、OK口癖とNG口癖を作っておいて、NG口癖を発した人には『そういう言い方はやめましょう』と言える勇気が必要だと思います。人間は規範に従う生き物なので、処罰された人を見て"これはやっちゃダメなんだ"と理解します」
なかでも、リーダーの口癖が組織に与える影響は大きいとのこと。
「私がソッコーでSNSの友だちをやめた取引先がいまして……。その人の投稿に『1年前に一回商談した営業会社が私に電話をかけてきやがった。所詮ベンダーの一つでしかないのにいちいちリマインドしてくるんじゃないよ』と書いてあったんです(苦笑)。ちなみに、その人は人事のリーダー職でした。リーダーが相手を下に見るような言葉を使っていると、ほかの社員も同じ言葉を使うようになります」
ハラスメントを防ぐためのコミュニケーションの仕組みづくりについて、坂井氏は以下のように締めくくりました。
「大事なのは、人を道具として見ないことだと思います。日ごろから相手に上下をつけて判断していると、その思想が言葉に滲み出る。その口癖はほかの社員にもネガティブな影響を与えてしまう。『インテグリティ(誠実さ)』というビジネス用語がありますが、誰も見ていなくても誠実な行いをすることが重要なのだと思います」
※この記事は、THE GOLD ONLINEとYahoo!ニュース・LINE NEWSによる連携企画「#マイノーマル」です。働く、学ぶ、暮らす、老いる――時代や立場で変わる「普通」を見つめ直し、人と人が理解を深める手がかりを探ります。
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