「退職したら、全国の名湯めぐりを」…〈貯蓄2,200万円・年金月23万円〉61歳夫婦のささやかな夢、潰える。きっかけは、25歳息子から届いた「まさかのLINE」

「退職したら、全国の名湯めぐりを」…〈貯蓄2,200万円・年金月23万円〉61歳夫婦のささやかな夢、潰える。きっかけは、25歳息子から届いた「まさかのLINE」

「住宅ローン」や「奨学金」など、人生の節目で大きな借金を背負うことは少なくありません。子どもたちの未来のために良かれと思って選択した奨学金。しかしそれが、定年を目前に控えた親のささやかな夢を打ち砕く引き金になるとしたら――。奨学金返済が親の老後に与える影響を見ていきましょう。

定年まであと4年…リタイアしたら「夫婦で名湯巡り」が夢

藤原和彦さん(仮名・61歳)は、地方都市で働くベテラン営業マン。60歳の定年を機に再雇用となり、年収は約380万円になりました。同じ年の妻・美由紀さん(パート、年収約100万円)と、夫婦で協力しながら暮らしています。

 

ここ数年、夫婦の間で増えたのは「65歳になったら何をするか」という話でした。手元にある資金は、60歳で受け取った退職金と貯蓄を合わせて約2,200万円。65歳から受給できる年金の見込み額は、夫婦合わせて月23万円程度です。

 

「多くもないけど、少なくもない。ちょっとした“ご褒美”くらいは許される金額だと思っていました」

 

和彦さんには、ささやかな、しかし絶対に叶えたい夢がありました。それは、これまで苦労をかけた美由紀さんと一緒に、全国の名湯を巡ること。まずは大分県の「由布院温泉」から始めようと決め、リビングのローテーブルには付箋がたくさん貼られたガイドブックが置かれていました。

 

ところが、その幸福な人生設計に、突如として暗雲が立ち込めます。きっかけは、県外で一人暮らしをしている次男(25歳)から、数ヵ月ぶりに届いたLINEでした。

 

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