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トランプ劇場と超富裕層課税 増税か、減税か――税制が映し出すアメリカの真実
奥村眞吾(著)+ゴールドオンライン(編集)
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富裕層の海外移住が続く理由
外務省の海外在留邦人数調査統計によると、2010年代以降、シンガポールやニュージーランドなどへの日本人永住者は増加傾向を示してきました。移住者の所得や保有資産に関する公的な統計は存在しないものの、税制上のメリットを重視する富裕層が一定数含まれているとみられています。
現在では、リモートワークの普及や国際的な資産運用の一般化もあり、生活拠点と投資拠点を分散する動きが広がっています。かつては一部の超富裕層に限られていた海外移住が、現在では企業オーナーや投資家、高所得の専門職にも広がりつつあります。
相続税55%への引き上げが与えたインパクト
日本では2015年に相続税の最高税率が50%から55%へ引き上げられました(贈与税も同様に改正)。富裕層にとっては、長年かけて築いた資産の半分以上が相続時に課税対象となる可能性があり(税金として国が持っていくことになるので)、その負担感は決して小さくありません。
もちろん相続税には資産格差の固定化を防ぐという役割があります。しかし、事業承継や資産形成の観点からは、「すでに所得税や法人税を支払った後の資産に再び課税する制度」として疑問視する声も根強くあります。
とりわけ非上場企業のオーナーにとっては、自社株評価額の上昇によって相続税負担が膨らみ、事業承継そのものを難しくするケースもあります。

