(※写真はイメージです/PIXTA)

豪邸に住み、老後資金にも困らない。そんなふうに見える高齢者でも、実は家計に不安を抱えているケースは少なくありません。都内の高級住宅街で暮らす75歳の女性もその一人。夫が遺した5,000万円の金融資産は、わずか5年で半分以下に減っていました。なぜ、このような事態に陥ったのでしょうか。

驚異のスピードで減り続ける資産

美智子さん自身、当初は家計を細かく確認していませんでした。

 

「夫がお金を残してくれたから大丈夫」

 

そう考えていたからです。しかし実際には、食費や光熱費、住宅の維持費、交際費などを合わせると、毎月の支出は40万円を超えることも珍しくありませんでした。

 

年金収入との差額は月15万〜20万円。これだけでも年間200万円以上の資産が減っていきます。

 

さらに家計を圧迫したのは、数百万円単位の大型支出でした。築30年を超えた自宅では、外壁塗装や屋根の防水工事、水回り設備の更新などが必要となり、約600万円を支出。

 

夫の法要や墓の維持管理費もかかりました。また、4人いる孫の進学祝いや結婚祝い、新生活の援助などにもまとまったお金を使っています。

 

コロナ禍が明けてからは、友人たちとの旅行も再開。高級旅館への宿泊や観劇を兼ねた旅行などで、年間数十万円の支出が続きました。こうした費用が積み重なった結果、5,000万円あった金融資産は、わずか5年で約2,200万円にまで減少していたのです。

「不安…でも生活を変えられない」

数字だけを見れば、2,200万円という金額は決して少なくありません。しかし、美智子さんは、たった5年で資産が半分以下になったことに、強い不安を抱えています。

 

「今は元気だからいいんです。でも、介護が必要になったらどうなるんだろうって」

 

今後も自宅の維持管理には費用がかかり、医療費や介護費用が増える可能性もあります。老人ホームへの入居を検討することになれば、さらに大きな資金が必要になるかもしれません。

 

長男からは「家を売ってマンションに移れば?」と住み替えを勧められたこともありましたが、美智子さんは受け入れませんでした。

 

「この家には、主人との思い出が全部あるんです」

 

次ページ豪邸暮らしでも苦しい「ハウスリッチ・キャッシュプア予備軍」

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録