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トランプ劇場と超富裕層課税 増税か、減税か――税制が映し出すアメリカの真実
奥村眞吾(著)+ゴールドオンライン(編集)
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民主党支持者にも広がる“トランプ減税”の恩恵
トランプ大統領に投票しなかった高所得の民主党支持者が多い地域で、税金の還付額が増えている――そんな現象がアメリカで起きている。
背景にあるのは、トランプ政権下で進められた「SALT控除(州・地方税控除)」の拡充だ。2025年の税制改正により、州税や固定資産税などを連邦所得税から差し引ける控除額の上限が、従来の1万ドルから4万ドルへと大幅に引き上げられた。
恩恵を受けているのは、年収15万ドル(約2,400万円)から60万ドル(約9,000万円)程度の、アメリカでいう「中間層」の高所得者だ。
日本では想像しにくいが、アメリカでは住民税や固定資産税の一部を所得税から控除できる仕組みがある。つまり、地方税を多く支払っている人ほど、連邦所得税の負担が軽くなるのである。
なぜ高税率州ほど恩恵が大きいのか
今回の制度変更によって恩恵を受けているのは、必ずしも共和党支持者だけではない。
特に恩恵が大きいのは、州税や固定資産税の負担が重い地域に住む高所得層だ。ニューヨーク州、ニュージャージー州、カリフォルニア州、マサチューセッツ州などは、いずれも民主党支持者が多い「ブルーステート(民主党州)」として知られている。
日本の場合、豪邸に住み高額な固定資産税を払っている人も、賃貸マンション暮らしの人も、所得が同じであれば所得税額は基本的に変わらない。しかしアメリカでは違う。州税や固定資産税の負担が重い地域に住むほど、今回の制度変更による減税メリットが大きくなる。
そのため、高税率州ほど「トランプ減税」の恩恵を実感する人が増えているのである。

