行政指定の「セットバック」で評価の“対象外”に…相続税が減額できる宅地を知ろう【税理士が相続財産の「宅地」評価を徹底解説】

行政指定の「セットバック」で評価の“対象外”に…相続税が減額できる宅地を知ろう【税理士が相続財産の「宅地」評価を徹底解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

故人から不動産を相続した場合、相続税評価上は家屋と土地を別々の財産として評価します。なかでも「土地」はルールが多く、内容も複雑です。そこで本記事では、土地のうち「宅地」に焦点を当て、相続税における宅地評価の考え方と、実務上の注意点を税理士が解説します。

法規制を理由に減額できるケース:セットバックが必要な土地

吉田課長「友人から、『自宅を建て替えるときに敷地の一部を市に道路として提供しなければならない』という話を聞いたことがあります」

 

それは、道路幅が狭くセットバックが必要な宅地のことですね(下記10)。このセットバックが必要な土地も、評価額が減額されます。

 

10.セットバックを必要とする宅地の評価(財産評価通達24−6)

すでに建物が建っている幅員が4メートル未満の道路に⾯する宅地で、市町村⻑⼜は都道府県知事(特定行政庁)が指定する道路(建築基準法42条2項)に面している宅地のうち道路沿いの部分は、将来、建物の建替え時等に道路として使用するために提供しなければならない。

 

このようなセットバックを必要とする宅地については、次の①〜⑤の順序で評価する。

 

①その宅地が面する路線価を奥行価格補正などで調整し、調整後の路線価を計算す
る。

②①の調整後の「路線価×地積」で、セットバックがないものとした場合の評価額を計算する。

③将来、建物の建替え時等に道路として提供しなければならない部分(セットバック部分)の地積を計算する。

④セットバックを必要とする部分に対応する減額分を計算する。

 

 

⑤②の評価額から④の減額分を差し引いた金額が、最終的な評価額となる。

 

幅員4m未満の道路は、建築基準法上、道路幅を確保する必要があります。そのため、行政が指定した「セットバックが必要な道路」は、建替え時には宅地の一部を道路として提供しなければなりません。

 

道路として提供する部分には、宅地としての価値はないため、上記①〜⑤の手順で計算した金額を、相続税評価における時価とします。

 

 

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