(※写真はイメージです/PIXTA)

総務省『家計調査(2025年)』によると、高齢単身無職世帯の可処分所得は月約11.8万円に対し、消費支出は月約14.8万円。物価高が続くなか、年金生活を送る高齢者にとって、「家族に何をしてあげられるか」は難しいテーマになっています。生活費を維持するだけでも簡単ではない一方で、孫の成長や日常の節目に何かしてあげたいと考える祖父母は少なくありません。しかし、その思いと現実のあいだで葛藤を抱えるケースも増えています。

「好きなものを買いなさい」と言いたかったが…

千葉県内の団地で一人暮らしをする美代子さん(仮名・70歳)は、年金月15万円で暮らしています。夫を62歳で亡くしてから、生活は大きく変わりました。持ち家ではなく家賃5万円台の賃貸暮らし。食費も光熱費も、以前よりずっと細かく気にするようになったといいます。

 

「スーパーでは値引きシールの時間を気にしますし、服も自分のものは何年も買っていません。でも、孫に会うときだけは、少し見栄を張りたくなるんです」

 

美代子さんには、小学5年生の孫娘・結菜ちゃん(仮名・11歳)がいます。娘夫婦は共働きで、平日は忙しい日が続いています。月に一度ほど、美代子さんが一緒に昼食をとったり、ショッピングモールに連れて行ったりするのが、ささやかな楽しみでした。

 

その日も、結菜ちゃんの新学期用の文房具を見に行く約束をしていました。美代子さんは前日から財布の中身を何度も確認していました。

 

「今月は医療費がかさんで苦しかったんですが、それでも孫には“好きなもの買いなさい”って言ってあげたかったんです」

 

ショッピングモールの雑貨店で、結菜ちゃんは流行のキャラクターが付いたペンケースや、友達の間で人気だというキーホルダーを手に取りました。どれも可愛らしいものばかりでしたが、値札を見ると思っていたより高い。

 

「昔は、文房具ってもっと気軽に買えるものでした。いまはかわいいものほど高い」

 

そう思いながら、美代子さんは棚の下の方にあった、少し安めのポーチを手に取りました。淡い花柄で、年配の目には十分かわいらしく映りました。

 

「これなんてどう? 上品だし、長く使えそうよ」

 

すると結菜ちゃんは、悪気のない声でこう言ったといいます。

 

「えー、なんか、ちょっとダサいかも……」

 

 \4月14日(火)ライブ配信/
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