(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢化が進むなか、家族との関係性が希薄になり、孤立感を深める高齢者は少なくありません。経済的な問題だけでなく、心理的な距離や生活環境の変化が重なり、「頼れる人がいない」という状況に直面するケースも増えています。特に単身高齢者の場合、ちょっとした出来事がきっかけで不安が増幅し、日常生活そのものが揺らぐこともあります。

つながらない電話――孤立する高齢者の現実

神奈川県内で一人暮らしをする邦子さん(仮名・78歳)は、その夜、何度もスマートフォンの発信履歴を見つめていました。

 

「……どうして出てくれないの」

 

画面には、長女への発信記録が並んでいました。10回、15回と重ねた着信は、すべて応答なしのまま終わっています。

 

邦子さんの収入は、遺族年金を含めて月約14万円。持ち家で家賃はかかりませんが、固定資産税や修繕費、光熱費などの支出は少なくありません。

 

「贅沢なんてしていないんです。ただ普通に暮らしているだけなのに、気づいたら毎月ギリギリで…」

 

総務省『家計調査(2025年)』によると、高齢単身無職世帯の平均消費支出は月約14.8万円で、年金収入だけでは賄いきれないケースも見られます。実際、邦子さんも貯金を切り崩しながら生活を続けていました。

 

夫を亡くしたのは5年前。それまでは夫婦で生活を支え合っていましたが、突然の死を境に、日常は大きく変わりました。

 

「最初は娘もよく連絡をくれていたんです。でも、だんだん減っていって…」

 

長女の恵理さん(仮名・45歳)は都内で夫と子どもと暮らしています。仕事と育児に追われるなかで、実家との距離は少しずつ広がっていきました。

 

その日、邦子さんが電話をかけた理由は、決して大きなものではありませんでした。

 

「給湯器の調子が悪くて…。どこに連絡すればいいのか分からなくて、不安になってしまって」

 

本来であれば業者に連絡すれば済む話です。しかし、ひとりで判断することへの不安や、「誰かに聞きたい」という気持ちが、電話という形で表れていました。

 

「こんなことで電話するなんて迷惑かもしれない、と思いながらも、どうしても不安で…」

 

結果的に、その電話がつながることはありませんでした。

 

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