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トランプ劇場と超富裕層課税 増税か、減税か――税制が映し出すアメリカの真実
奥村眞吾(著)+ゴールドオンライン(編集)
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レジ改修に1年――制度導入を阻む“技術的制約”
2026年4月8日に開催された「社会保障国民会議」の実務者会合において、レジシステムメーカーなどから「食料品の消費税をゼロにするには、システム改修に1年程度を要する」との意見が示されました。
この指摘はある程度予想されていたものではありますが、高市首相が掲げる「2年間の食料消費税ゼロ」実現に向けて、懸念材料が浮上したといえます。
給付付き税額控除の優位性と高所得層の不満
一方、給付付き税額控除は、低所得者の所得が増加するに従って控除額が増え、一定額を超えると逓減する仕組みで設計される場合、食料消費税のゼロ税率よりも、低所得者に対して手厚い支援が可能となります。
しかしその反面、控除の対象外となる高所得層にとっては、消費税減税と給付付き税額控除のいずれの恩恵も受けられず、不満が生じる可能性があります。
「ゼロの反動」――終了後に待つ増税批判
また別の観点として、仮に2年間のゼロ税率終了後に税率が8%へ戻された場合、国民からは「実質的な増税である」との批判や、ゼロ税率の継続を求める声が高まることも想定されます。
時限的な減税は導入時よりも終了時の政治的コストが大きくなる傾向があり、制度設計の段階から出口戦略が問われることになります。
方針転換も現実味――「いきなり導入」という選択肢
さらに、レジシステム改修に要する期間を踏まえると、「見通しが甘かった」との批判を受け入れたうえで、2026年2月の所信表明で示された「2年間の食料消費税ゼロをつなぎとして給付付き税額控除へ移行する」という方針を見直し、「当初から給付付き税額控除を導入する」という選択肢も現実的な検討対象となり得ます。
5兆円財源で描く現実解――2027年導入シナリオ
すでに国民会議では、簡易型の給付付き税額控除を導入すべきとの意見も出ています。仮に、消費税減税による年間約5兆円規模の財源を活用し、2027年秋頃から給付付き税額控除による減税と給付を実施するのであれば、食料消費税減税に関する高市首相の発言も、結果として整合的に説明できる可能性があります。
矢内一好
国際課税研究所
首席研究員
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