「財布別管理」のしわ寄せは、老後に一気に訪れる
共働きで収入が安定しているあいだは、「財布を別々に管理する」方法でも家計はうまく回り、ともすると共同で家計管理している家庭よりも夫婦間のトラブルが少ないように思えます。
しかし、老後も互いに収支バランスのとれたお金の使い方ができていればいいものの、今回の事例のようにそううまくはいかないことも多いです。現役時代の感覚のまま収入が年金だけになると、老後の家計は一気に崩れていきます。
夫婦は家庭という最小単位の組織を共同経営するようなものです。本来であれば、収入、支出、資産の残高を共有し、適正に予算配分して管理する必要があります。どちらか一方の収支バランスが崩れれば、もう一方にも影響が及ぶためです。
また、老後には介護費用や医療費、医療費、葬儀費用など、あらかじめ準備しておくべき支出があります。これらは“予想外の出費”というより、ほぼ確実に発生する「予定されたライフイベント」と捉えるべきものです。
老後、財布別管理を続けるにしても、「お互いの資産状況は定期的に把握する」「将来の収支計画を立てる」この2点は最低限必要でしょう。そうでなければ、内藤夫婦のように、気づいたときには家計だけでなく夫婦関係にも深い溝が生まれかねません。
老後の家計は“取り崩し前提”…「計画力」が老後破綻を防ぐ
総務省の家計調査によると、高齢夫婦無職世帯の平均支出は月約26万円前後とされています。一方で、公的年金の平均受給額は夫婦で約22万円程度とされており、毎月の不足分を貯蓄で補う構造になっています。つまり、多くの家庭で「取り崩し前提」の家計になることが予想されます。
収入が十分にあり資産が多い家庭でも、管理ができていなければ、老後破産は現実的なリスクです。資産があるからといって油断せず、老後の資産計画や管理方法を話し合っておくようにしましょう。
残りの人生を最大限楽しむためには、計画的なお金の使い方を考えることが重要です。
小川 洋平
FP相談ねっと
ファイナンシャルプランナー
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