仕組み債よりも「有名企業の個別株」…投資方法もシンプル
では、派手さのない超富裕層は、その莫大な資産をどのように管理しているのでしょうか。ここにも、一般的な富裕層と超富裕層の間には大きな違いがあります。
資産10億円規模の富裕層の場合、スイスやシンガポールのプライベートバンクに口座を持ち、「仕組み債」や「劣後債」といった複雑な金融商品を購入したり、投資一任勘定でプロに運用を任せたりするケースがよくみられます。少しでも利回りを高めたいという意欲の表れともいえるでしょう。
一方、総資産200億円を超える超富裕層は、まったく異なるアプローチを取ります。彼らの主な取引先は、意外にも国内のメガバンクや大手証券会社。保有する資産も、米国債や誰でも知っているような有名企業の個別株など、極めてオーソドックスなものが中心です。
超富裕層は、積極的に売買を繰り返して資産を増やすのではなく、優良な資産を「保有し続ける」スタイルを貫いているのです。
すでに巨額の資産を築いた彼らにとって、最大のリスクは資産を減らすことです。複雑な仕組みの商品でリスクを取るよりも、シンプルで流動性の高い資産を持ち、配当や利子を受け取りながらゆったりと構える姿勢が、成功者たちがたどり着いた資産防衛の“最適解”なのかもしれません。
成功者が最後に求める「余裕のあるミニマリズム」
「超富裕層」の実態は、メディアが作り上げた派手なイメージよりもずっと堅実で、驚くほどシンプルです。事業で大きな成功を収めた彼らが最後に求めるのは、顕示欲を満たすような派手な暮らしではなく、家族と過ごす静かで心豊かな時間と、安心して資産を守ることなのです。
これから富裕層ビジネスに関わる方や、資産形成を目指す方にとって、彼らの「余裕のあるミニマリズム」ともいえる姿勢は、多くの示唆を与えてくれるはずです。
岸田 康雄
公認会計士/税理士/行政書士/宅地建物取引士/中小企業診断士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)
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