(※写真はイメージです/PIXTA)

子や孫のために経済的援助を行う高齢世代は少なくありません。住宅取得資金や教育費の援助など、家族間の資金移転は日本の家計構造の中で一定の役割を担ってきました。しかし老後期に入った親世代にとって、援助は生活余力の中から行われるものです。支えるつもりの行為が長期化すれば、家計や老後設計に影響を及ぼすこともあります。家族間の善意の支援は、ときに当事者の認識のずれを生み、関係性に思いがけない影を落とすこともあるのです。

「少しでも助けになれば」孫の学費援助を開始

「自分たちのときは苦労したから、孫には同じ思いをさせたくなかったんです」

 

そう語るのは、関東地方に住む真由子さん(仮名・66歳)です。夫を数年前に亡くし、現在は一人暮らし。年金収入は月約16万円、金融資産は約1,900万円あります。持ち家はなく賃貸住宅ですが、生活費は年金の範囲にほぼ収まり、取り崩しは緩やかな状態でした。

 

転機は、長女の子どもが高校に進学したときでした。娘夫婦は共働きでしたが、教育費の負担が重くなっている様子が見て取れました。

 

「塾代もかかるし、大学も考えると大変そうで…」

 

真由子さんは自ら申し出ました。

 

「少しだけでも援助しようか」

 

最初は年間20万円ほどでした。入学費用の一部、教材費、模試代などを負担しました。娘夫婦は「助かる」と感謝し、真由子さんも「役に立てている」という実感を持ちました。

 

援助はその後も続きました。学年が上がるにつれ塾代は増え、大学受験期には年間40万円近くになりました。

 

「無理しているつもりはなかったんです。まだ貯金もあるし、大丈夫だと」

 

孫は第一志望の私立大学に進学しました。真由子さんは入学金や前期授業料の一部として50万円を出しました。

 

「ここまで来たら最後まで支えたいと思ってしまって」

 

しかし大学進学後も援助は続きました。通学費や教材費、生活費補助などの名目で、年間30万円前後の支出が発生しました。

 

「大学って思ったよりお金がかかるんですね」

 

気づけば援助開始から6年が経っていました。総額は約200万円を超えていました。

 

金融資産は1,900万円から1,600万円台に減っていました。大きな減少ではありませんが、真由子さんは初めて不安を覚えました。

 

「老後資金として考えると、減り方が少し気になり始めて…」

 

総務省『家計調査(2024年)』によれば、高齢単身無職世帯の消費支出は月平均約15万円で、年金だけで生活が完結しない世帯も一定数存在します。単身高齢者にとって金融資産は生活補完の役割を担う重要な基盤でもあります。

 

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