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英国UCの統合内容と移行状況
UCは2023年以降、旧給付受給者の移行を本格化させ、2024年9月までに受給者の大部分に対してUCへの申請通知を送付しました。
その結果、次の6つの制度が統合されました。
② 雇用・サポート手当
③ 所得補償
④ 住宅手当
⑤ 勤労税額控除
⑥ 児童税額控除
複数制度を一本化することにより、受給者側と行政側の双方にとって手続の簡素化という利点が生じています。
UCの受給要件と支給水準
UCの主な受給要件は、次のとおりです。
② 原則として18歳以上であること
③ 資産が16,000ポンド以下であること
支給は月次で行われ、扶養者数や年齢に応じて金額が異なります。
・独身で25歳超の場合:400.14ポンド(約83,000円)
・同居者があり双方が25歳以下の場合:497.55ポンド(約103,000円)
・同居者があり、いずれかが25歳超の場合:628.10ポンド(約130,000円)
さらに、子どもに対する加算は16歳まで、教育関連の加算は19歳まで支給され、障害の有無等に応じた加算も設けられています。
日本導入に向けた制度設計上の課題
日本において給付付き税額控除を導入する場合、厚生労働省、財務省、総務省など複数の省庁が関与することになります。各種手当を統合すれば、制度の簡素化というメリットが期待できますが、縦割り行政の調整、既得権益の整理、財源確保といった課題も避けて通れません。
英国においても、UCが制度として安定するまでに10年以上を要していることを踏まえると、日本においても段階的かつ慎重な制度設計が求められると考えられます。
今後の検討動向
最終的な制度設計は、今後の国民会議等の議論に委ねられることになりますが、林氏が総務大臣という要職にあることから、英国UCがどの程度具体的な検討対象となるのかが注目されます。
給付付き税額控除は、税制と社会保障の接点に位置する大きな制度改革です。その実現可能性と制度の具体像について、引き続き慎重な議論が求められています。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
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