「LINEは未読、電話にも出ない」不安に駆られた63歳母、始発で新幹線に飛び乗るも…〈手取り22万円〉東京で暮らす31歳息子の「哀しい反応」

「LINEは未読、電話にも出ない」不安に駆られた63歳母、始発で新幹線に飛び乗るも…〈手取り22万円〉東京で暮らす31歳息子の「哀しい反応」

物価高や実質賃金の伸び悩みなど、若い世代を取り巻く環境は決して楽なものではありません。だからこそ、親が一人暮らしをする子どもを心配するのも自然なことでしょう。しかし、その思いが強くなりすぎるあまり、知らず知らずのうちに“過干渉”へ傾いてしまうこともあります。63歳の母が、連絡の取れない一人暮らしの息子を案じ、始発電車で東京へ向かった――。そんな事例を通して、現代の親子に求められる距離感について考えます。

LINEも電話もつながらない…息子を心配した母の行動

『おはよう。今日も仕事頑張って!』

 

静岡県に住む美絵子さん(63歳)の日課は、都内で一人暮らしをする息子・翔太さん(31歳)へLINEを送ることです。

 

翔太さんは28歳のとき、電気設備系の会社へ転職。手取りは約22万円です。都内のアパートの家賃は7万8,000円。加えて、月1万5,000円の奨学金の返済も抱えています。

 

美絵子さんはスーパーでパート勤務をしていましたが、1年ほど前に退職。夫はまだ働いていますが、帰宅は遅く、夫婦の会話もそれほど多くありません。あり余る時間の中で、息子の心配をすることが増えていきました。

 

「最近は何でも高いし、ちゃんと生活できているのかしら。体力仕事だし……」

 

そんなある日のこと。金曜日の夕方に送ったLINEが、翌日になっても既読になりません。日曜日になっても未読のまま。たまらず電話をかけましたが、応答はありません。

 

美絵子さんの頭の中で、最悪の想像が膨らみ始めます。

 

「ひとりで倒れているんじゃないか」
「仕事で追い詰められているのでは」

 

貧困や孤独死を取り上げるニュースが頭をよぎります。そして、月曜日の朝5時。美絵子さんは始発電車と新幹線を乗り継ぎ、息子のアパートへ向かいました。夫には止められましたが、「もし何かあったら後悔する」そう思ったのです。

 

片道2時間と少し。息子の部屋のインターホンを押すと、しばらくして扉が開きました。

 

 「よかった、何回LINEしても返事がないから!」

 

 「嘘だろ。こんな朝から、なんで急に来るの?」

 

「だって心配で。2日も連絡ないなんて、普通じゃないでしょ」

 

「普通だよ。忙しかったし。さすがに怖いよ、母さん。俺のこと、いくつだと思ってるの」

 

美絵子さんは「ごめんね……」と、肩を落とすしかありませんでした。息子を思っての行動でしたが、一線を越えてしまっていたのかもしれない――。そんな思いが胸に広がっていったのです。

 

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