「個人向け国債10年物」は、変動金利で元本保証
普通の国債や、個人向け国債5年物等は、発行された時に将来の利払額が決まっていますが、例外もあります。「個人向け国債10年物」は、半年ごとに「今後半年間の金利は、その時点の世の中の長期金利の水準を用いて計算する」ということで、発行時点では将来の金利支払額が決まっていないのです。
計算方法は、その時の長期金利の0.66倍という金利を用いるということですが、過去の数字を見ると長期金利のほうが短期金利よりも高い場合が多いので、気にする必要はないでしょう。
10年物のメリットは、インフレに強いということです。普通の国債とか個人向け国債3年物、5年物などは、発行されたときに将来の金利が決まっているので、途中でインフレが来ても金利は増えず、金利が増えない間にインフレが来るので資産が目減りしてしまいます。
10年物であれば、インフレが来ると世の中の金利が上がり、それにつれて利払額が増えるので、資産が目減りしにくいのです。
10年物ですが、途中で資金が必要になった場合には中途換金できます。もっとも、直近2回分の金利を返還しなければならないため、1年間はインフレ分だけ資産が目減りしてしまうことになります。換金できないリスクと比べればはるかに安心ですが、それでも目一杯購入するのではなく、少し資金に余裕を持たせておくほうがよいでしょう。
もうひとつ、今後金利が下がっていくと、受け取れる利子額も減ってしまいます。そうなった場合には、普通の国債等のほうが有利だと言えるでしょう。もっとも、金利が下がるということはインフレが収まってくるということですから、損をするわけでも資産が目減りするわけでもありません。インフレでもひどい目に遭わない、ということと考え合わせると、普通の国債より安心だと言えるでしょう。
「物価連動国債」は最強のインフレ対策
最強のインフレ対策としては、物価連動国債の購入が挙げられます。これは、満期時の償還額が消費者物価指数に連動する、というものなので、消費者物価が急激かつ大幅に上昇しても、資産が目減りしにくい、という優れものです。筆者がとくに注目しているのは、南海トラフ大地震による超インフレに対する備えとしての役割です。南海トラフ大地震が来ると、復興資材等の需要が激増する一方で生産能力が激減しますから、消費者物価は高騰するでしょう。物が足りなければ輸入すればよいのですが、そうなると輸入代金のドル買いが殺到してドルが超高値になり、輸入物価が高騰するはずです。
普通の国債や銀行預金等を持っていたら、資産の目減りが著しいと思いますが、物価連動国債であれば、物価上昇分だけ償還額が増えるので、資産の目減りがあまり発生しないはずです。
かつては個人の保有が難しかったこともあり、知名度は低いのですが、ひとつの選択肢として一度調べてみてはいかがでしょうか。
本稿は以上ですが、資産運用等々は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。
塚崎 公義
経済評論家
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