「母国の受験戦争が辛くて」「日本語ができなくても心配は少ない」 すでに全校生徒の半数を占める…千葉の過疎地域にある、学費年200万円の私立高に“中国人留学生”が殺到するワケ

「母国の受験戦争が辛くて」「日本語ができなくても心配は少ない」 すでに全校生徒の半数を占める…千葉の過疎地域にある、学費年200万円の私立高に“中国人留学生”が殺到するワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

日本の地方教育機関において、中国人留学生の受け入れが経営や地域維持の重要な手段となっている。千葉県の鴨川令徳高校では、全校生徒の約半数を中国人留学生が占め、高額な学費収入によって学校経営を維持。北海道の東川日本語学校では、公費で学費などを補助することで留学生を呼び込み、地域の労働力不足を補っている。また、スポーツ強豪校である山梨学院高校でも、中国人スタッフによる募集を強化し、留学生の最大勢力は中国人となった。本記事では、日本経済新聞取材班『ニッポン華僑100万人時代 新中国勢力の台頭で激変する社会』(KADOKAWA)より、少子化に直面する日本の学校側と、日本での定住を目的とする中国側、双方の利害が一致している現状を明らかにしていく。※登場する取材協力者の肩書や年齢は取材当時のものです。

日本での進学・就職が大前提…中国人留学生が地方に来る“裏事情”

2年生のある中国人女子留学生は、「中国の全国統一大学入試(=高考)における競争が本当に過酷で辛く、私は中国で大学受験だけはしたくなかった」と、日本行きを決めた理由を語った。

 

もともと日本の音楽やアニメが好き。3年前から独学で始めた日本語の影響もあり、自由な校風にもひかれて2023年4月、同高への入学を果たしたという。

 

「暮らしてみて思いますが、やはり私には中国よりも、日本の方が性に合っています。配慮や思いやりがあるところが、私は好きです。(私のように大人しくて)自分の気持ちを中々、外に向かって言えない人にも、配慮がある『生きやすい社会』になっているなあと、日本で実感します」と、彼女は話した。

 

両親と弟も既に中国を離れ、オーストラリアに移住したという。そして彼女もまた中国に戻る意思はないようだ。「この先は日本の大学に進み、日本で就職したいです」と言い、このまま日本移住を視野に入れる。

 

次に教室の中で出会ったのが、同じ2年生の男子留学生だった。中国・河北省出身。日本に留学した理由は、日本の大学を目指しているからと言い、「やはり中国は競争が激しく、希望の大学には中々入れません。日本の入試はそれほど過酷ではなく、しかも日本の大学は中国の大学よりも本当に自由。自分の思いや考えを、自由に言うことができるから」と話した。

 

さらに同校には、中国人の先生が常駐し、「日本語の心配をあまりしなくて良かった」というのも、選んだ理由の一つだったという。

 

「日本の生活は毎日が新鮮で楽しいです。大学では法律を勉強して、日本で就職し、ずっと日本で暮らしたいと思っています。落ち着いたら、中国にいる両親も日本に呼び寄せたいとも考えています」と、彼は語った。

 

“無条件”で受け入れるところも…学生集めに骨を折る日本の大学

和田校長はこう明かす。

 

「うちの中国人留学生のほぼ全員が日本の大学に進み、そのまま日本で就職することを前提に来ています。日本の大学は今、どこも学生を集めるのに非常に苦労をしているので、無条件に、我々のような高校から中国人留学生を受け入れてくれる大学すらあるのです。それを、うちの中国人留学生もよく分かっています」

 

日本の現実は想像を超えるところにまで達しているようだ。

 

次ページ「本当は…」鴨川令徳高校校長の本音

※本連載は、日本経済新聞取材班による著書『ニッポン華僑100万人時代 新中国勢力の台頭で激変する社会』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

ニッポン華僑100万人時代 新中国勢力の台頭で激変する社会

ニッポン華僑100万人時代 新中国勢力の台頭で激変する社会

日本経済新聞取材班

KADOKAWA

豊富なデータ分析・実名報道で移民問題に光を当てるノンフィクション! 第2回国際文化会館ジャーナリズム大賞受賞連載をもとに書き下ろし。 「我々は日本の中に今、広がる「中国」を可視化することにした。中国人のコミュ…

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