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全校生徒104人の半数を中国人が占める、千葉県過疎地域の高校
東京駅から特急列車で約2時間、千葉県鴨川市。房総半島をJR外房線で南下しながら、記者はある高校を目指し、安房[あわ]鴨川駅に向かっていた。小さな駅に着くと、もう人影はまばら。そこから徒歩でさらに10分ほど歩くと、太平洋を望む豊かな自然の中に、その高校は見えてくる。
私立・鴨川令徳高校―。昼頃に着き、学校1階の玄関ホールに入ると、すぐに聞こえてきたのは、聞き慣れない中国語の声だった。女子生徒らはそのホールの中、思い思いの場所で昼食を取りながら、友人との談笑を楽しんでいた。
同校の生徒数は104人(2024年4月時点)。そのうち半数の約50人は、中国人留学生が占めているという。千葉県にある地方の高校で、こんなに多くの中国人高校生が在籍するというのは、とても想像が付くものではなかった。
経営危機を救った「年間200万円」の高額な学費
経緯を聞くと、地域の過疎化から日本人生徒の入学が激減し、2012年に学校が経営危機に陥ったのをきっかけに急遽、再建計画が立てられた。その柱の一つが、中国などからの大量の留学生の受け入れだったという。
和田公人校長が、これまでの学校再建の経緯を説明する。
「どうすれば生徒が増えるのか、再生プランを必死で考えました。過疎地域ですから、そもそも入学者を増やすのは大変で、実行には時間がかかります。そこで考えたのは、生徒の3分の1は地元から、もう3分の1は学生寮を活用して、全国から集める。そして、残りの3分の1を外国人留学生で補い、経営を安定させる計画を立てたのです」
この計画は、驚くほど見事に奏功した。留学生の学費は年間約200万円と高額に設定したが、中国で募集をかけると、思いもかけず入学希望者が殺到した。再建プランの初年度となった2013年こそ中国人留学生は数人だったが、コロナ禍が明けると希望者は急増し、最近では約30人が入学する年もあるという。
「これまでの希望者は、中国人家庭の富裕層のご子息が多かったのですが、最近は中間層の家庭のお子様が来ています。当校は中国人のスタッフもおります。受け入れ実績も長いし、安心感もあるため『鴨川令徳高校なら大丈夫だ』と、その業界では口コミで広がっているのではないでしょうか」と、和田校長は話す。
当の中国人留学生たちは、どんな思いでいるのか。日本の地方の高校にまで、なぜはるばるやって来るのか。教室の中に入り、生徒に事情を聞いてみた。
