施設の形態などによって費用は大きく異なる
問:施設に入居して暮らすためにはどのくらいのお金が必要なの?
答:施設の経営形態などにより、それぞれ大きな差があります。
<施設に必要な費用>
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)などの介護保険施設と民間が運営する有料老人ホームでは、大きな差があります。
有料老人ホームの費用
多くの施設で入居一時金を設定しています。金額は50万円から最高で1億円にも達します。月額利用料は10万~40万円ですが、介護サービスの内容によりオプション料金を追加として払う施設があります。例えば、おむつ代、個別外出、週4回以上の入浴介助などです。
民間の有料老人ホームに入居を希望する方は見学時にオプション費用の詳細を確認するべきです。月々の費用はわずかでも年間になると大きな金額になります。
介護保健施設の費用
対して特養などの介護保険施設には、入居一時金の制度はありません。
ただし居住費、食費などは自己負担となり、入居後に費用を払うことになります。
金額は全国でほぼ均一化されています。例えば、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)のユニット型と呼ばれる個室に入る場合の月額は、
居住費:5万9100円(条件:要介護度3)
食費:4万1400円(条件:要介護度3)
介護サービス費用:2万2860円
●合計12万3360円
となります(介護保険1割負担と想定)。
相部屋を選ぶと各項目とも安くなり、1ヶ月で8万7000円となります。
特養などの介護保険施設は、あまりお金がかからないと誤解している方がいますが、月に10万円程度は必要だと考えたほうがよいでしょう(条件等により自己負担額に差があります)。
介護保険と自己負担費用
介護保険の対象外で全額自己負担となる費用
・居住費
・食費
・日常生活費
・イベントなどの参加費用
特定入居者介護サービス費
介護保険施設での費用を減額する仕組みです。所得に応じて金額が異なります。デイサービスや有料老人ホーム、グループホームは対象外です。