毎年50万人のエリートが中国に「Uターン帰国」…彼らが、米国の高給よりも“母国での起業”を選ぶ理由【中国・AI国家戦略】

毎年50万人のエリートが中国に「Uターン帰国」…彼らが、米国の高給よりも“母国での起業”を選ぶ理由【中国・AI国家戦略】
(※写真はイメージです/PIXTA)

ほんの数年前まで、新幹線の切符を買うために長蛇の列となっていた中国。しかし2013年以降、WEB上でのチケット購入がスタートしてからは、キャッシュレス決済や二次元コードの普及など、急速なデジタル化が進んでいる。驚異のスピードで変革が起きた理由とは? 本稿では、湯進氏の著書『2040 中国自動車が世界を席巻する日』(日本経済新聞出版)より、国家をあげて米国に猛追する中国の「AI戦略」を紐解く。

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模倣から創出へ…AI「米中2強時代」への道のり

中国企業は、半導体チップやAIの総合技術水準など、先行する米国との間に依然として大きな差があるものの、特定の業界や用途に特化したAIモデルを多く発表している。

 

科大訊飛が開発した大規模AIモデル「訊飛星火(iFLYTEK SPARK)」は、米オープンAI開発の対話型AI「ChatGPT」と互角のパフォーマンスを示した。バイドゥは、AI生成式対話プロダクト「文心一言(ERNIE Bot)」のテスト版提供を2023年に開始し、大規模AIモデルを取り巻く新たなエコシステムの構築を図ろうとしている。

 

これまで中国のAI企業は、米国で生み出した独創的な技術を応用して速やかに商品開発し、ビジネスを展開してきた。ある意味、米国企業を模倣するスキルが優れていたといえる。

 

一方、経営者の世代交代や若手スタートアップ起業家の増加に伴い、技術革新はビジネスを推進するための武器からだけではなく、起業者の好奇心、キャリア、創造意欲から生まれるものとなりつつある。短期的な利益を追求するのではなく、基礎研究を重視し、技術の最前線に立っている起業家も増加している。

 

数年後には、世界のAI業界は米中2強時代となり、これまで追随するばかりだった中国AI企業が、イノベーターとして様々な分野に参入し、部分的に中国が米国を凌駕する可能性もある。

 

中国のSDV、ロボット、スマートシティ開発およびその関連技術が、新しいAI市場を作り上げることが予測される。

 

 

湯 進

みずほ銀行

ビジネスソリューション部 上席主任研究員

 

 

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※本連載は、湯 進氏による著書『2040 中国自動車が世界を席巻する日』(日本経済新聞出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

2040 中国自動車が世界を席巻する日

2040 中国自動車が世界を席巻する日

湯 進

日本経済新聞出版

BYDの実力、群雄割拠の各社の戦略、CATLが見ている未来……。 知能化でどう変わるのか、産業政策の実態は、日本企業は2040年の市場で勝てるのか――。電動化を追い風に爆発的に成長した中国自動車産業。本書は、成長を生み…

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