(※写真はイメージです/PIXTA)

老後の生活に備え、多くの人が貯蓄や年金の準備を進めています。金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査(2023年)』によると、60歳代の二人以上世帯の金融資産保有額(平均)は2,026万円。しかし、資金が一定程度あっても、実際の生活では「お金を使うこと」そのものに不安を感じる人も少なくありません。老後資金への不安が広く共有されるなかで、必要以上に支出を控える生活を続ける高齢者もいます。そうした選択が、思いがけない形で老後の暮らしに影響することもあります。

「できるだけ使わない」夫婦の方針だったが…

「老後は、できるだけお金を使わないようにしよう」

 

そう決めていたのは、埼玉県に住む山本さん夫妻(仮名・ともに71歳)です。

 

夫は会社員として定年まで働き、退職後は年金生活に入りました。現在の年金収入は夫婦で月24万円ほど。さらに、退職金や長年の貯蓄を合わせた金融資産は約3,900万円あります。

 

数字だけ見れば、決して不安定な家計ではありません。しかし、夫妻は老後に入ったころから、生活費をできるだけ抑える暮らしを続けていました。

 

「これから何十年生きるか分からないと思うと、怖かったんです」

 

妻はそう振り返ります。

 

夫婦の生活は、きわめて質素でした。

 

外食はほとんどせず、旅行にも行きません。友人との食事の誘いがあっても、「節約しているから」と断ることが増えていきました。

 

「家にいればお金はかかりませんから」

 

総務省『家計調査(2024年)』によると、高齢夫婦のみの無職世帯の平均消費支出は月25.6万円ですが、山本さん夫妻の生活費はそれよりもかなり少ない水準でした。

 

「使わなければ、その分安心できますから」

 

ただ、その生活を続けるうちに、変化が起きました。まず減っていったのは、人付き合いです。

 

「誘われても断ることが増えたんです」

 

最初は年に数回だった断りも、やがてほとんどの誘いを断るようになりました。友人からの連絡も、少しずつ減っていきます。

 

「気づいたら、ほとんど家にいる生活になっていました」

 

しかし、ある日の夕食の時間。食卓に並んだのは、いつものように簡単な家庭料理。テレビをつけたまま、食事をしていたとき、妻がぽつりとこう言いました。

 

「私たち、何のために節約しているんだろうね…」

 

確かにお金は減っていません。しかし、その代わりに生活から消えていたものもあったといいます。

 

 \3月20日(金)-22日(日)限定配信/
 調査官は重加算税をかけたがる 
相続税の「税務調査」の実態と対処法

次ページ老後の生活で見落としがちなもの
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧