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本記事のポイント
・株価が上がる理由は「インフレ」
・インフレ局面が圧倒的に長い根本的理由
・インフレが企業価値「株価」にもたらすもの
株価が上がる理由は「インフレ」
日経平均が年末までに5万円になると予想したレポート(9月20日配信記事「年末までに日経平均5万円」…“円高にならない”米利下げの絶大な効果【ストラテジストが解説】)では、以下のように述べた。
株価というものは上がるようにできている。そう、繰り返し述べてきたが、その理由はしっかり説明してこなかったような気がする。このたび10月4日の投資の日に寄せて寄稿した特別コンテンツでも、「株は上がるものである」と述べたが、その理由を説明すると長くなるので、その説明は本記事をご参照くださいとした。
そんなわけで、今回はなぜ株価が上がるのか、その根本的な理由を説明したい。前述の投資の日に寄せて寄稿した特別コンテンツを読まずに、このストラテジーレポートだけを読む人がいるかもしれないので、その特別コンテンツで述べた「断り書き」をここに再掲することから始めたい。
ここでは話を簡単にするため、「株」とは「株式市場全体」または株式市場全体の動きを表すインデックス(株価指数)を指すものとします。ですから、株は上がるようにできている、といっても個別銘柄についてはその限りではないとお断りしておきます。
また期間についても5年、10年、20年といった長期のスパンの話です。僕らは「年末まで」とか「向こう1年間」とかの期間を区切った相場の見通しを語りますが、それは不確実性が非常に高く、いくつもの前提のうえで述べている予想です。
当然、そのような短期の予想は当たるときもあれば外れることもあります。それはいってみれば株価の長期トレンドの周りで揺れ動いている変動(ノイズといっても良いかもしれません)を当てにいくようなものですから。短期的な株価変動は予想もつかずに上がったり下がったりするものです。
しかし、長期的な株式市場全体の軌跡は右肩上がりで推移していきます。これは予想ではなく「社会構造的なメカニズム」、もっと言ってしまうと自然界の法則に近いものだと僕は考えています。(ストラテジーレポート「株は上がるものである」より)
なぜ「株は上がる」のか。いくつも理由はありますが、かいつまんでその根本的な理由を述べます。
まずインフレです。インフレというと物価が上がることと思われるでしょうが、上がるのはモノの値段だけではありません。インフレは「お金の価値(購買力)が下がること」とも解釈できるので、「お金以外のもの」の値段が上がるのです。
お金以外のもの──たとえば、お米やマンションの価格や金など。そして「おかね以外のもの」ですから、株もその中に含まれるのです。

