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「最速」と「拙速」は違う——クオリティを犠牲にしない働き方
ところで「最速を目指して仕事を進める」と聞くと、「クオリティを犠牲にしてでも早く終わらせろ」と言っているように聞こえるかもしれません。私もこの話を人にするたび「クオリティや正確性はどうなるんですか?」と聞き返されることがよくありますが、スピードとクオリティはトレードオフの関係ではありません。最速とは「クオリティを維持したままでの最速」のことを指します。
「最速」と「拙速」はまったく異なるように、クオリティを落として早く終わらせるのは、最悪です。むしろ、後々の手直しに時間を取られたり、信頼を落としたりすることにつながり、結果として遅くなってしまいます。それを最速とは呼びません。
どんなことにおいても、ただ速いだけではだめで、そこに品質が伴わないのは問題外です。ただ速くコードを書けばいいというわけではなく、ほかの開発者が読んでも理解しやすい、シンプルで読みやすいコード、クオリティの高いコードを書く意識をもつ必要があります。スピードを追求する過程でクオリティが落ちるのなら、すなわち無理をしているということです。重要なのは「品質を保った最速」を常に意識することであり、自分の現在のレベルで最速と考えられるペースで着実に進めるのが、結果として最も速いのです。
意識を変えるだけで、ライバルに差をつける
現役だった頃、残業が当たり前だった時代に、私は仕事を早く終わらせ、なるべく残業しないよう心がけていました。残業時間が長くなると、翌日の業務にも影響し、それが悪循環となって、仕事のスピードもクオリティも落ち、スケジュールに遅れることになるからです。そしてこの姿勢は、チームリーダーになってからも変わりませんでした。チームメンバーにも「最速で」という意識をもたせ、定時で仕事が終わるよう、効率よく仕事を進めていたのです。
私がスピードにこだわっていたのは、早く仕事を終わらせ家に帰るためだけではありません。集中力を維持し、高品質の仕事を効率的におこなうためです。長時間労働は疲労を蓄積させ、かえって生産性を下げてしまいます。現在の働き方改革の流れのなかでは、残業を減らし、定時内で仕事を終わらせることが求められますが、結果として社会全体の生産性が下がってしまっては大きなマイナスです。「最速を目指して仕事をする」という意識をもつのは大きな意味のあることです。
最速を目指すのは、常に自分を高め、より効率よく、より質の高い仕事をするためです。多くの人は、仕事を「最速でおこなう」という意識をもっていません。少し意識を変えるだけで、プログラマーとしての成長スピードが加速し、ほかの人と差をつけることができるのです。
勝山 祐督
スカイリーフ株式会社
代表取締役
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