「雇用統計ショック」で急落の米国株が反発…“上がり過ぎ”懸念も
もう1つ、米金利の急低下が一服した理由として、雇用統計ショックで急落した米国の主要な株価指数が最高値を更新するなど、反発に転じた影響があったと考えられます。
雇用統計ショックは、米雇用統計のなかの「NFP(非農業部門雇用者数)」の過去分が大幅に下方修正されたことから、米労働市場の急悪化への懸念が浮上したことにより起こりました。
これにより米国株も総じて急落しましたが、先週は反発に転じ、とくにナスダック総合指数は雇用統計ショック前の高値を早々に更新しています。
ただそういった米国株には、テクニカル分析の観点から見ると“上がり過ぎ”の懸念もあります。特にNYダウに対するナスダック総合指数の相対株価は、2000年のITバブルのピークすらも上回ってきました(図表4参照)。
NYダウに対するナスダック指数の割高が、ITバブル局面以上に拡大してきたという点は、 “上がり過ぎ”のサインとして注視すべき動きではないでしょうか。

