今週の注目点…米景気減速懸念の後退は本当か
米第2四半期GDP予想はプラスに回復=GDPナウ
一方で米ドルにとってプラス要因の可能性があるのは、米景気への懸念が少し後退してきたということです。2025年第1四半期の米実質GDP・速報値は、前期比年率でマイナス0.3%といった具合に2022年以来のマイナス成長となりました。第2四半期については定評のあるアトランタ連銀の経済予測モデルのGDPナウが8日に更新した予想値は2.3%とプラス成長を回復するとの予想となりました。
今週はCPI(消費者物価指数)などのインフレ指標、そして小売売上高など注目度の高い米経済指標の発表が多く予定されています。これらの結果を受けて、米景気減速への見方がどの程度修正されることになるかは、米国株や米金利の動きを通して米ドル/円の行方を考える上での注目テーマの1つといえるでしょう。
ただしそうはいっても、トランプ政権発足後の米ドル/円は、トランプ政権の政策の影響を強く受ける状況が続いてきました。基本的には円高など外国通貨高を要請し、そして「米国売り」の拡大によりそれを控える局面でも米ドル安・円高リスクは続くといった具合でした。そういった構図は、まだ変わらない可能性が高いのではないでしょうか。
以上を踏まえると、米ドルの反発は限られ、きっかけ次第で米ドル安・円高に反応しやすい最近の流れは今週も大きく変わらないと思います。今週の米ドル/円は142~147円で予想したいと思います。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。
注目のセミナー情報
【海外不動産】12月18日(木)開催
【モンゴル不動産セミナー】
坪単価70万円は東南アジアの半額!!
世界屈指レアアース産出国の都心で600万円台から購入可能な新築マンション
【事業投資】12月20日(土)開催
東京・門前仲町、誰もが知る「超大手ホテルグループ」1階に出店!
飲食店の「プチオーナー」になる…初心者も参加可能な、飲食店経営ビジネスの新しいカタチとは?
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
