5月13日~5月19日の「FX投資戦略」ポイント
<ポイント>
・先週の米ドル/円は「世界貿易戦争」懸念が後退、一時146円まで反発した。
・「世界貿易戦争」や「米国売り」リスクの後退は、逆にトランプ政権の円安など外国通貨安への不満を再開させる可能性がありそう。
・「米国売り」リスク継続でも、そのリスク後退でも米ドル高・円安への戻りは限られそう。今週の米ドル/円は142~147円で予想する。
先週の相場…週後半は「世界貿易戦争」懸念後退で円安に
週前半はアジア通貨高へ連動し、142円までの円高
先週の米ドル/円は一時142円台まで下落したものの、その後は関税交渉で米国が英国と最初の合意に達するなど、「世界貿易戦争」への懸念後退を主な手掛かりに一時146円を超えるまで米ドル高・円安へ戻す展開となりました(図表1参照)。
「世界貿易戦争」への懸念が後退する中で、株価が大きく反発し、米金利も上昇しました。そういったなかで日米の金利差(米ドル優位・円劣位)は拡大しましたが、146円以上への米ドル/円の反発は、そういった金利差の拡大で説明できる範囲を超えたものだったようです(図表2参照)。
先週前半、142円台まで米ドル/円が下落したのは、中国の通貨である人民元などアジア通貨の急騰に連動したものでした(図表3参照)。5月に入ってから、米国との関税交渉でアジア通貨高の誘導が要請されるといった思惑が浮上したことを受けた動きとの解説が一般的だったようです。
ただ、そういった人民元などアジア通貨の急騰は先週半ばにかけて一段落となりました。そういったなかで、「世界貿易戦争」への懸念が後退、株高、米金利の上昇となったことから、アジア通貨高に連動した円高の反動が入ったということだったのではないでしょうか。では、「世界貿易戦争」への懸念後退を受けた米ドル高・円安へ戻る動きはさらに続くかといえば、私は違うのではないかと思います。
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