(※画像はイメージです/PIXTA)

国土交通省による規制緩和を背景に、再び注目を集める地方での民泊。地方の空き家や古民家が、新たな活路を見出しています。円安や高まる訪日外国人の地方滞在ニーズを追い風に、その可能性はさらに広がっているようで……。本記事では、大熊重之氏の書籍『地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、かつて大阪で戸建民泊を運営し、高収益を上げていた同氏が地方民泊再ブームの現状と、その潜在的な魅力、注意点について解説します。

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地方で民泊が再ブームに

国土交通省は2023年度に民泊参入の規制緩和を行いました。民泊参入の規制緩和とは、住宅宿泊事業法の日数制限や住民同意などの条件を見直すことです。

 

国土交通省観光庁資料より作成
[図表]民泊施設の利用日数 国土交通省観光庁資料より作成

 

従前は、住宅宿泊事業者は1年間に180日までしか営業できず、住民の過半数以上の同意が必要でしたが、これらの制約を緩和することで民泊の供給量を増やすことが目的です。旅館業法の許可基準を緩和する事項では旅館業法に基づく簡易宿泊所になるためには一定の面積や設備などの基準を満たさなければなりませんでしたが、これらの基準を緩和することで、より多くの物件が簡易宿泊所になれるようにすることが目的です。

 

今後はさらに、訪日外国人の需要が見込めます。人々の生活がコロナ前に戻ってきた状況から、コロナ収束後に再び外国人観光客が増加しています。JTB総合研究所の「観光データ速報」では、2022年4月の訪日外国人数は13万9500人で、前年同月の10倍を超える数値となっています。関西では2025年の大阪万博で、とくに民泊需要が見込めるでしょう。

 

そして、なんと言っても「円安」です。日本は外国から見ると、とても安価に映り、自然・食事・文化などさまざまなコンテンツも豊富です。国もインバウンドの経済効果に期待しています。2031年までに6000万人の訪日外国人を目標に掲げています。

 

そして、訪れた人にできるかぎり長期の滞在をしてもらうことやリピートを増やすために地方への流入を勧めています。ここでも地方都市のチャンスが増えます。海外旅行者はキャリーバッグや大きな荷物があるので駅近くの宿泊を優先します。都市部ではそういった場所の物件はなかなか購入することができません。しかし、地方都市なら購入できる可能性が高くなります。

 

また近年、海外旅行者もいままでと違って普通の観光地訪問ではなく、体験型や文化交流型に変わりつつあります。地方特有の日本の伝統や文化、食べ物などに興味を持っています。地方の戸建が選ばれる要素がますます増えてきているのです。趣のある戸建で、古きよき日本の魅力を出せば、彼らのニーズに最適です。

 

実際に、私が大阪で戸建民泊(簡易宿泊所)を営業していたときも、とても人気でした。普通に住宅として貸せば7万〜8万円のところ月平均20万円の収入がありました。桜の時期などは、季節的に月30万円を超えることもありました。これは運営業者の手数料を省いての収入です。利回りも30%近くになりました。7年前のことですから、いまではもっと収益が上がるかもしれません。

 

次ページまるでギャンブル…民泊のリスク

本連載は、大熊重之氏の著書、『地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資』(日本実業出版社)から一部を抜粋・再編集し、空き家・古家に注目した不動産投資について詳しくご紹介します。

地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資

地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資

大熊 重之

日本実業出版社

◎低予算・低リスク・高リターンを実現する、地方の「空き家・古家」投資の手法を解説 本書は、部品塗装の会社を経営する一方で不動産投資を手がけてきた著者による、リスクを極力抑えながらできる、地方の「空き家・古家」を…

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