■上も下も右も左も、全員いなくなった…手当たり次第壁を叩く騒音被害!経営するアパートにやってきた「迷惑入居者」の実録【不動産鑑定士兼税理士大家が解説】
デッドクロスの定義と危険性
デッドクロスとは、「ローンの元金返済額>減価償却費」となっている状態のことを意味しています。帳簿上の利益が税制に基づいて算出された数値であるのに対し、キャッシュフローは実際に得られた収入から支出を差し引いた結果として手元に残っている金額です。
ところが税制においては、実際にお金が出ていっているのにもかかわらず経費として計上できない費用と、逆に実際にはお金が出ていってないのに経費とみなされる費用があります。そのため、帳簿上の利益とキャッシュフローとのあいだに違いが生じてしまうのです。
手元から出ていっていないのに経費にできる減価償却費よりも、手元から出ていっているのに経費として認められないローンの元金返済額のほうが多くなると、実際に手元に残っているお金(収支)よりも帳簿上の利益のほうが大きくなってしまうでしょう。こうして税法上の利益が増えてしまうと、その分だけ課される税金も多くなるため、手元に残るお金が減ります。
デッドクロスの状態が続くと、資金繰りがどんどん悪化していきます。最悪の場合は、帳簿上は利益が出ているものの、実際には経営に行き詰まってしまうという「黒字倒産」の状況に追い込まれてしまう恐れがあります。
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