(※写真はイメージです/PIXTA)

内閣府『高齢者の生活と意識に関する国際比較調査(令和2年度)』によると、日本人が「今後は収入の伴う仕事をしたくない」と考える理由として、「ゆっくりとした生活がしたいから」と答えた人の割合が最も高く、60~64歳で45.5%、65~69歳では52.3%にのぼっています。一方、長年家事や家計管理を担ってきた配偶者側は、「ようやく自分の負担が軽く…」と考えるケースも少なくありません。こうした夫婦間の意識のギャップが、退職直後から“見えない亀裂”として表面化するケースもあります。

「ただいま!今日から自由だ!」花束を抱えて帰宅した夫

「本人は、最高に晴れやかな気分だったと思いますよ。30年以上勤めた会社の最終日、拍手で送り出されて、花束を抱えて笑って帰ってきましたから」

 

そう語るのは、神奈川県に住む主婦・大谷久美さん(58歳・仮名)。夫の和夫さん(60歳・仮名)は、都内の製造業で勤続35年。役職定年を経て、60歳の誕生日をもって定年退職を迎えました。

 

「“明日から自由だぞ!”って、まるで学生の夏休み初日みたいなテンションでした。私は正直、ちょっと引いていましたけど」

 

和夫さんが“自由な生活”に胸を膨らませていたその翌朝。久美さんは、朝食を食べ終えた夫にこう告げました。

 

「今日からお昼ごはん担当よろしくね」

 

和夫さんは「えっ?」と一瞬フリーズしたまま固まりました。

 

「私はずっと、朝早く起きて弁当を作って、朝ごはんを出して、昼も夜も準備してきました。“会社勤めで疲れているから”って黙ってやってきたけど……定年したなら、もう勤労免除はなしでしょ?と思ったんです」

 

和夫さんは、結婚してから包丁をほとんど握ったことがありませんでした。久美さんが昼食を任せると、最初の数日はレトルトカレーやインスタントラーメンばかり。それでも、日が経つにつれYouTubeでレシピ動画を見るなどして、簡単な炒め物や丼ものを作るようになったといいます。

 

「最初はぎこちなかったけど、だんだん楽しそうに作るようになってきて。『料理って意外と奥が深いな』と言ってくれたときは、ちょっとホッとしました」

 

定年退職後、家にいる時間が長くなることで、これまで家庭内で発生していなかった摩擦が生まれることもあります。

 

「夫が毎日ずっと家にいるようになって、生活が“二人前”に戻った。でも、私だけが家事を担当し続けるのはやっぱり不公平ですよね。だから、ちゃんと分担を意識してもらうことにしたんです」

 

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