万事休す…「実家住み」「年金月18万円・退職金2,000万円」60歳リタイアのおひとり様、SNSとネット記事を巡回するだけの気ままな老後にまさかのピリオド。発端は「一通のダイレクトメッセージ」【FPが解説】

万事休す…「実家住み」「年金月18万円・退職金2,000万円」60歳リタイアのおひとり様、SNSとネット記事を巡回するだけの気ままな老後にまさかのピリオド。発端は「一通のダイレクトメッセージ」【FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

シニアの将来不安や孤立を悪用したSNS型詐欺が増加しています。SNSのよさは手軽さとマッチングのしやすさにありますが、この点を悪用しています。マッチングは自らなにかしらのアクションを取らない限り実現しないため、未然に防ぐことが重要となります。本記事では、Aさんの事例とともに、ドロップシッピング詐欺の手口と人生の晩年から逆算した老後資金の守り方についてFPの内田英子氏が解説します。

新生活に仕掛けられた甘い罠

Aさんは61歳。60歳の誕生日を迎えたあと、長年勤め上げた大手企業を定年退職しました。面倒見がよい性格から、後輩たちにも慕われていたAさん。しかし、約30年の忙しい勤務生活のなかで、自分の時間を犠牲にしてきたとも感じていました。「これからは好きなことをして過ごそう」退職金を受け取り、意気揚々と第二の人生をスタートさせました。

 

Aさんは現在おひとり様です。年金はまだ受け取っていませんでしたが、65歳から月に約18万円受け取れる予定でしたし、貯蓄1,000万円とあわせて退職金は約2,000万円ありました。親から相続した実家で会社員の妹と2人で同居しており、生活費を分担していたため負担が少なく、細々となら貯蓄を取り崩しながら暮らしていけるだろうと思っていました。

 

Aさんは毎朝、コワーキングスペースへ通うのが日課でした。毎日同じデスクに座り、ノートパソコンを開いて、興味のある記事を読んだり、SNSをチェックしたりと、気ままに過ごせる毎日を満喫していたのです。とはいえ、世間ではNISAなど投資熱が高まっています。「なにかしたほうがいいのだろうか?」漠然とした不安もありました。SNSを活用し、オンラインでの交流も積極的にはかりながら、セカンドキャリアの選択肢も探していました。

 

そんなある日、SNSのダイレクトメッセージで若い女性のアイコンのアカウントから「こんにちは」と連絡が届きました。女性は、Aさんが投稿するお店や景色の投稿がとても気に入っているといいます。「旅行が趣味でぜひ行ってみたい。いいお店を教えてほしい」女性からお願いされ、久しぶりに他人から頼られたことにうれしくなったAさんは、女性と交流を深めていきました。

 

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