女性から勧められたビジネス
その後、女性のお願いのままに別のSNSに場所をうつし、毎日メッセージを交わすのが日課になってきたころ、女性から「最近ネットショップ経営を始めたんです」「Aさんも一緒にやりませんか? 一緒にやりたい」というメッセージが届きました。
ネットショップの仕組みを説明する女性「知り合いがシステムを使わせてくれるし、在庫も開店資金もいらないから安心。注文の都度2日以内の仕入れ代金の入金が必要になるけれど、隙間時間にスマホからでもできる」。都合のいい話にAさんは不安を感じましたが、仕組みは合理的で、女性は熱心です。これまでとてもやさしく接してくれた女性を喜ばせたい、と思ったAさんは、「とりあえずやってみてもいいか」と軽い気持ちで挑戦することに。
Aさんは女性からいわれるとおりに、ネットショップの経営を始めました。ネットショップに並べる商品を決め、自分のマージンを上乗せした値段を設定します。すると、早速注文が入ってきました。注文はリアルタイムに確認でき、数万円の仕入れ代金を指定の銀行口座に入金すると、入金も即座に反映。システムもしっかりしており、信用できると感じました。
そして後日Aさんは、入金した金額に利益分が上乗せされた金額がウォレットに加算されたのを確認し、女性の助言を受け、実際に出金してみました。数千円の利益ながらもお金を受け取ったAさんは、うれしくなりました。女性の話す内容を一度は疑ったことを申し訳ないと思いながら、すっかり信用してしまいました。
その後は注文が立て続けに入り、発注と仕入れ代金の支払いに必死になるなか、大きな注文も入ってくるようになりました。Aさんが入金した仕入れ代金の合計は約2,000万円になっていました。やりがいを感じながらもこれ以上は払えないと思ったAさんは、ネットショップを閉め、出金しようとしますが、一向に入金がありません。おかしいと思ったAさんは女性にメッセージを送りますが、女性はすでにSNSを退会したあとでした。
ようやく警察へ相談に行ったAさんは、詐欺だと気がつきました。「自分は騙されていたのか……。もうだめだ、万事休す」Aさんは膝から崩れ落ちました。
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