(※写真はイメージです/PIXTA)

いわずとしれた高級車「フェラーリ」。車好きの経営者のなかには、資産のひとつとして持っている人もいるかもしれません。一定の条件をクリアすれば、このフェラーリを「経費」として計上することができますが、一歩間違うと、税務調査で否認されてしまうケースも。フェラーリを経費とする方法と注意点について、税理士法人松本が解説します。

「あえて中古フェラーリ」で、高い節税効果が期待できる

フェラーリで節税対策を行うポイントを把握しておくことで、高い節税効果を得ることにもつながります。具体的に、フェラーリで節税対策を行うポイントについては、以下の3つが挙げられます。

 

・プライベートとの区別をする

・使用実績を証拠として残す

・中古車のほうが節税効果は高い

 

それぞれのポイントについて解説していきます。

 

プライベートとの区別をする

社用車としてフェラーリを使用する際は、プライベートな使用と明確に区別することが重要です。私的利用は基本的には避け、どうしても必要な場合を除いて慎重に判断することが必要です。

 

法的には、社用車を個人的に使うこと自体は違法ではありませんが、事故が起こった場合の責任や運転記録の管理が難しくなるなど、リスクが高くなってしまうので、多くの企業で私的利用を禁止しているのも事実です。

 

社用車の私的利用が違法ではないとしても、税務調査で指摘されやすい要因であるのは間違いありません。

 

そのため、確実に経費として認められるよう、プライベートと業務の使用をしっかり区別することが必要です。

 

使用実績を証拠として残す

フェラーリを経費として正しく計上するためには、税務上否認されるリスクを避けつつ、経費として認められるための使用実績を証拠として残すことが重要です。具体的には、運転記録を作成して保管することがおすすめです。

 

社用車の使用に関して運転記録に残すべき項目として、次の6つが挙げられます。

 

1.運転を開始・終了した日時

2.運転者の名前

3.使用した車両の登録番号

4.行先

5.走行距離

6.給油や洗車の実施有無

 

このような記録を取ることで、給油や洗車のスケジュールを正確に把握できるほか、特定の従業員に負担が集中していないかを確認するサポートにもなります。このように、運転記録を残すことで、社用車の業務利用が明確になり、経費としての認定を得やすくなります。

 

中古車のほうが節税効果は高い

新車ではなく中古車を購入するほうが、節税効果を得やすい傾向にあります。

 

一般的に、固定資産を購入する際、その全額を一度に経費として計上することはできず、一定の年数にわたって少しずつ経費として計上する必要があります。この年数は「耐用年数」として定められており、たとえば普通自動車の場合は6年、軽自動車では4年とされています。

 

しかし、購入するのが中古車であれば、耐用年数は新品時のものよりも短く設定され、以下の計算式が使用されます。

 

新品時の耐用年数-使用済みの年数+使用済みの年数×20%

 

中古車の耐用年数が新品より短くなることで、減価償却によって一度に計上できる費用が増えるので、結果として節税効果が大きくなるのです。そのため、中古車を選ぶことで新車よりも効果的に税負担を軽減できる可能性が高くなります。

 

次ページ法人名義で購入する際は、「リセールバリュー」を意識

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録