税務調査とは
税務調査とは、国税局が管轄する税務署などによって、法人や個人事業主の税務申告内容が正確かどうかを確認するために行う調査をいいます。
納税者が正しく申告・納税していれば問題ありませんが、なかにはミスをしていたり、故意に不正を行ったりする人もいるのです。
税務調査では納税者へのヒアリングや帳簿の確認などを行い、誤りがあった場合は是正を求めます。
税務調査が入る確率は?
税務調査は法人・個人に関わらずすべての納税者が対象ですが、すべての納税者に対して税務調査が行われるわけではありません。
国税庁が発表した近年の「法人税等の申告(課税)事績の概要」によると、個人事業主へ税務調査が入る確率は1.5〜2.5%程度、法人へ税務調査が入る確率は1.5〜2.0%程度、個人(相続税)の場合は4.5%~5.5%程度となっています。
税務調査に入る法人・個人は完全にランダムではなく、規模の大きい企業や不正を疑われる企業など、一定の条件のもと行われるケースが多いです。
税務調査は突然来る?任意調査と強制調査について
税務調査と聞くと、突然、調査官が会社や事務所にやってくるイメージがあるかもしれません。しかし、実際は多くのケースで事前通知されてから行われます。
税務調査は大きく以下の2種類に分けられます。
●任意調査
●強制調査
それぞれ強制力に違いがあるのですが、いずれにせよ税務調査を拒否することはできません。
ここでは、任意調査と強制調査の違いについて見ていきましょう。
任意調査
任意調査はいわゆる一般的な税務調査で、税務調査のほとんどが任意調査で行われます。
納税者の同意を得て任意で実施されるもので、あらかじめ電話などで調査日が通知されるのが一般的です。
ただし、「任意」とついていますが、納税者が調査の協力を拒否したり虚偽報告をしたりすると罰則が科せられる可能性があり、実質的には強制に近い税務調査です。
強制調査
強制捜査は国税局査察部(通称マルサ)が実施する税務調査です。
脱税に関する証拠を収集し、刑事事件として立件することを目的とする強制力の高い調査といえます。
また、強制捜査は事前に通知がなく、いきなり調査が行われるのが一般的です。
巨額の脱税疑いがある場合など、犯罪の取り締まりを前提としているため、納税者の意思に関係なく執行され、犯罪捜査と同様の調査が行われるのが特徴となっています。
