マンション価格が高騰していますが、同じ不動産投資の対象である、「一棟アパート」の価格はどのように推移しているのでしょうか? 本記事では、一棟アパートの価格推移から、購入/売却をするのにそれぞれの適切なタイミングについて不動産市況に精通する長岡FP事務所代表の長岡理知氏が考察します。
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「購入」に最適なタイミングは?
一棟アパートの購入にとって、最適なタイミングはあるのでしょうか。想像しやすいのは、物件価格が下落したタイミングです。
もし一棟アパート価格が下落するとしたら、「金利上昇」「円高」「建材価格の下落」などの条件が揃ったときになるでしょう。あるいはバブル崩壊、リーマンショック級の大暴落が起きたときでしょうか。
しかし購入検討時におかしがちな誤りは、購入タイミングを経済環境・市場環境とリンクさせてしまうことです。たしかにバブル崩壊後のような不動産価格の大暴落が起きたら価格は安くなるかもしれません。しかし「暴落待ち」をしていても、それはいつ来るかわからない幻のようなもの。コロナ禍という未曽有の事態であっても、不動産価格は下がらなかったのです。
そしてもし理想の好機が到来しても、そのときに自己資金がない、あるいは金融機関からの融資が受けられないのであればなんの意味もありません。個人レベルの不動産投資はキャピタルゲインを狙うものではなく、堅実にインカムゲインを狙う投資です。そのため価格変動よりも、投資家としての「自分が置かれている環境」を優先的に考えるべきかと思います。
買いどきは完全に自分の財政状況の都合で決めることが賢明です。
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長岡FP事務所
代表
2005年プルデンシャル生命保険に入社。2009年より大手住宅メーカー専属FPとして家計相談業務をスタート。住宅購入時の相談は累計3500世帯を超える。2020年に保険会社を退職し、住宅専門の独立系FP事務所を設立。
住宅を購入する時の予算決めと家計分析、リスク対策を専門業務とする。建物の構造・仕様・施工品質による維持費の違いや寿命に着目し、安易な建物価格での比較に警鐘を鳴らしている。
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