(※写真はイメージです/PIXTA)

老後、いったいどのくらいお金を持っていれば安心なのか……平均寿命が伸び続けるなか、昨今の物価上昇もあり、老後生活に不安を抱く人は多いでしょう。しかし、過度な不安は、かえって事態を悪化させることもあるため、注意が必要です。老後、家族に迷惑をかけないために知っておきたいお金のことを、牧野FP事務所の牧野寿和CFPが事例を交えて解説します。

“自衛力”高めのAさんが心配になった「老後のお金」

息子の教えを守ってセールス撃退も…

そんなAさんの悩みは、最近毎日のように自宅の固定電話にセールスの電話がかかってくることです。外壁や屋根のリフォーム、不用品回収、貴金属の買取、電気料金や電話料金の割引など、実にさまざまなところから電話があり困っていました。

 

息子のBさんに相談したところ、「悪質なセールスや特殊詐欺に引っかかるかもしれないから」とアドバイスを受け、常に留守番電話をセットして、ナンバーディスプレイを表示して発信者を特定する防衛策を取っていました。

※ 警察庁「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)」によると、令和5年の特殊詐欺の認知件数は1万9,038件、被害額は452.6億円。また、犯人側が被害者側に接触する最初の通信手段は77.5%が電話。そのうちの90.5%が被害者の固定電話への架電と判明している。

 

また、セールスは電話だけではなく、直接自宅に訪問してくることもあります。しかしAさんは、Bさんから「セールスが来て買いたいなと思ったら、話を聞く前にまず俺に相談して」と言われたことから、直接応対することはありませんでした。

 

ときどき惹かれる商品もあり、うっかり話を聞きそうになったこともありましたが、「お父さんのお金を無駄なものに使うわけにはいかない」と心を鬼にして、インターホン越しにすべて断っていました。

 

「老後4,000万円問題」という言葉に不安を感じたAさん

そんなある日のことです。テレビを眺めていると、「老後資金4,000万円問題」の特集が組まれていました。

 

それを見て、「4,000万円には届かないけれど、貯蓄は十分にあるから私は大丈夫ね」と思ったAさんでしたが、しばらく記帳していなかったことを思い出し、念のために預金残高を確認。すると、残高は2,700万円ほどになっていました。知らず知らずのうちに、3年間で300万円ほど使っていたようです。

 

このままのペースで貯蓄を取り崩しても、当分は大丈夫そうです。しかし、特集でやっていたように、物価が上昇し続けたり、介護や老人ホームに入居する費用が必要になった場合、足りないかもしれない……。Aさんの頭に「老後破産」の4文字が浮かびました。

 

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次ページなにかしなくちゃ…Aさんがとった「まさかの行動」

※プライバシー保護の観点から、登場人物の情報を一部変更しています。

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