(※写真はイメージです/PIXTA)

父、もしくは母の一方に先立たれ、ひとり暮らしとなった親。心配ではありますが、小さな変化にすぐさま気が付くことは難しいかもしれません。本記事では安田真奈美さん(仮名)の事例とともに、老後の後半戦に待ち構えるリスクについて、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が解説します。

せめて母にはいい環境で暮らしてもらいたいと、高級老人ホームへの入居を考えるようになります。

 

高級老人ホームの費用

高級老人ホームについて調べ始めた真奈美さんでしたが、その費用に驚きます。真奈美さんが調べたホームのなかには、首都圏近隣では入居費用は2,500万円、毎月の費用が数百万円にもなる施設もあり、非常に高額でした。

 

好美さんの年金は月に20万円ほどですが、真奈美さんにとっての救いは、好美さんが住んでいたタワマンが高値で売れる見込みがあり、また、父が残した遺産と合計すると1億円以上の資金を確保することができることでした。複数の施設を調べた結果、自宅から1時間半程度で通える地方の施設であれば、高級老人ホームでも入居金800万円、月額20万円程度で入ることができ、残された資産でゆとりを持って入居させることができました。

 

高級ホテルのようなエントランスや設備、個室を見て、これまで住んでいたタワマンのような高級感のある施設を見て、「ここなら母を安心して預けられる」と考え、自宅からも通いやすいために入居を決めます。

 

当初は嫌がっていた好美さんでしたが、施設が気に入ったようで無事入居することになりました。母に会いに行くための時間と費用は掛かり少々負担が増えましたが、母の幸せを手にすることができたのでした。

 

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