認知症になっていた母
安田さんが感じていた好美さんの違和感、そして自宅がゴミ屋敷となっていた理由は認知症のためでした。
安田さんはなんとか好美さんの部屋を片付けようと手をつけてみましたが、片づけても片づけても減らないゴミに限界を感じ、特殊清掃の業者を呼ぶことにしました。片付けが終わるまでのあいだ、好美さんを自宅に泊め、特殊清掃の甲斐もあり、部屋は匂いもほぼ取れて、なんとか人が入れるような状態になったのでした。
しかし、「このまま母をひとりにしてはおけない」と、不安に思うようになり、真奈美さんはしばらく母のもとへ泊まることにしました。
その後はデイサービスに頼み、有給も溜っていたため、母の送迎時間の確保のため時間を遅らせて出社し、早めに退社するなどしてしばらく対応することにしましたが、有給も限られていますしいつまでもそんな生活を送ることもできません。
そのため、親を施設に預けることに罪悪感を感じ悩んでいた真奈美さんでしたが、好美さんを老人ホームに入れることに決めました。
