今回は、経営者として身につけたい「金利は交渉するもの」という意識を説明します。※本連載では、現場での実務経験豊富な経営コンサルタントである著者が、銀行交渉の成功事例、融資を受けるために知っておきたい銀行の内部事情などを紹介します。

バブル期の金利に比べると低くなっているが・・・

高齢の経営者と接していると、過去の経験からか、「銀行に助けてもらった」という思いを強く持っている方が結構おられます。その経験から、まさに、“銀行サマサマ病”が抜けきれず、銀行に対して、非常に慎重な発言をされます。

 

「一番高かったころの金利は10%だった。それに比べると、3%なんてすごくいい金利ですよ!」

 

70歳を越えた経営者の迷言です。今現在の借入金利が3%で、ものすごく有利な金利にしてもらっている、と思われているのです。

 

高度成長期、バブル期を経験された経営者には、そのときの経験が鮮烈に焼き付いているのはわかります。しかし、金利はあくまでその時代の相場で変動するもの。今や時代は違うのです・・・。

「銀行は現金を仕入れる仕入れ業者」と考えよ

この超低金利時代、銀行金利は悪くても1%以下、銀行格付(スコアリング)が悪くなければ、0.5%以下、になるよう交渉しなさい!と申し上げています。

 

3%前後で満足・感謝していては、1%以下にしようと交渉する気持ちになっていただく、それだけでも一苦労なのです。

 

そもそも、銀行は助けてくれるもの、という気持ちがどこかにあるが故、金利を交渉する、という発想のない場合があります。銀行は現金を仕入れる仕入れ業者です。相見積を採り、競争原理を働かせればよいのです。

 

原材料などの仕入れ業者にはめっぽう強いのに、相手が銀行となると、まさに“銀行サマサマ病”が発症してくる。そのような経営者がまだまだおられます。

 

自社の格付(スコアリング)をアップし、交渉力で金利を0.5%以下にする。しかし、経営者がそう思わなくては、前には進まないのです。

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    本連載は、株式会社アイ・シー・オーコンサルティングの代表取締役・古山喜章氏のブログ『ICO 経営道場』から抜粋・再編集したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。ブログはこちらから⇒http://icoconsul.cocolog-nifty.com/blog/

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