日本で働きたくないはわずか8%
調査はZenkenがインド・ベンガルールの25の工科系大学で海外就職を希望する4年生を対象に1月2~9日に実施し、905件の回答を得た。ベンガルールはIT産業の集積地として知られ、インドの「シリコンバレー」とも言われる。
アンケートで「日本で働きたいですか」と聞いたところ、「はい」が91.8%を占め、「いいえ」は8.2%に過ぎなかった。今回の調査は海外で働きたい学生が対象だったこともあり、非常に多くの学生が日本での就職を希望する結果となった。
日本企業のイメージは「技術力」「収益性」「高給」
日本企業のイメージについて尋ねたところ、「技術力が高い」が92.2%で最も多かった(複数回答)。次に「収益性が良い」が66.4%、「給料が高い」が54.8%で続いた。外国為替市場では歴史的な円安が続いているが、インド国内の給与と比べれば日本企業の給与はなお高い水準にある。日本企業の収益力も高まっており、海外で働きたいインド人学生にとっては有力な選択肢の1つになっている。
インドより日本で働きたい理由を聞いたところ、「スキルアップ」が78.8%でトップ(複数回答)。「雇用機会が大きい」が61.5%で二番目だった。日本企業のイメージについての質問では「技術力が高い」との回答が92.2%を占めている。「技術力が高く、収益力があり、給与が高い」というイメージが、そのまま日本企業への志望動機になっているようだ。
日本の生活面の評価も高く
インド国内には零細企業が多く、政府も国内産業保護の意識が強いと言われている。産業が発達するためのインフラが十分も整備されていない。このためインド国内の企業の雇用が思うようには伸びず、毎年卒業する多くの工科系大学の卒業生に十分な雇用機会を提供できていない。このため、大学で学んだITの知識や能力をいかして雇用機会の大きい海外で働きたいというインド人学生も多い。
日本で働きたい理由では「海外で働きたい」(59.3%)、「日本が好き」(58.1%)、「治安・安全」(48.7%)なども多くの回答を集めた。このほか、「食事がおいしい」が16.1%、「人から聞いて」が12%だった。安全性など働く際の生活面の評価も高く、日本で働きたい動機になっているようだ。
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